これで、人混みのなかでもさわやかに歩けそう。
大荷物で満員電車に乗らなければいけない状況を経験したことがある人なら、メッセンジャーバッグの魅力に頷かない人はいないはず。身軽で邪魔になりづらいので、自転車を使う人との相性がばっちり。カジュアルなデザインが多い一方で、じつはビジネスで使えるような実用的なデザインのものもあります。通勤だけではなく、1泊2日の小旅行くらいなら対応できる収納力があるものも。
Wirecutterでは2カ月かけて人気ブランドの18種類のメッセンジャーバッグをガチ検証。毎日の通勤に使ってみた結果、本当におすすめできる8アイテムが決まりました。
メッセンジャーバッグはどんな人におすすめ?
リュックサックを背負うとどこか子どもっぽく見えてしまうという人や、バッグを肩から降ろさずに中身を出し入れしたいという人におすすめできるメッセンジャーバッグ。本を一冊だけ持って身軽に出かけたいという日も、1日予定が詰まっていてゴロゴロとしたギアをバッグ1つに詰めて出かける日にも使いやすいです。
手に持つタイプのブリーフケースとちがい、肩にかけるメッセンジャーバッグは身動きがとりやすいです。バックパック(リュック)は両肩を使うため人間工学的に設計されていますが、メッセンジャーバッグのほうがコンパクトにものの持ち運びができます。
メッセンジャーバッグは、片方の肩を一方向に引っ張る状態にするため、重いものを入れると背中の痛みが増すこともあります。今回おすすめしている製品はいずれも、快適さを重視し、人間工学に基づいたものを厳選しています。
こんな人におすすめ:ベーシックで、高価すぎないメッセンジャーバッグが好みな人。収納などの機能性も気になる人。
持ち運べるノートパソコンのサイズ:最大15インチ(中くらい)
おすすめポイント:Timbuk2 クラシック メッセンジャーバッグは、リーズナブルな価格で、よく考え抜かれたデザイン、ポケットの多さが自慢なバッグ。サイズ、カラー展開が豊富で、自分のライフスタイルに合ったものを見つけやすいはず。
シンプルな白Tシャツと同じで、誰にでもよく似合うのがこのバッグの特徴。米国では、メッセンジャーバッグといえばこれを思い浮かべるほどの代表格。ショルダーストラップはメッシュ素材で、1時間の電車移動でも快適に使えます。
Timbuk2で注目すべきは、機能性。中身を整頓しやすく、しっかり安心してしまっておくことができます。防水性能があり、突然の大雨でもノートパソコンなど大事な中身が濡れるのを防げます。ちなみに、メッセンジャーバッグは自転車での使用を想定していることから防水であることが多いですが、すべてがそうとは限りません。手頃な価格で防水性能が期待できるのは嬉しいポイント。
ジップ付きカーゴポケットには、便利なキーチェーン用フックあり。必要なものを取りだすのにバッグ全体を開けるのを面倒に感じていた人には、ジップ付きサイドポケットから片手でものを取り出せるのを便利に感じることでしょう。
内側にある2つの収納ポケットは、使わないあいだはかさばらないようになっています。パッド入りの大きなノートPC入れもあり。メインコンパートメントは、パーカーやセーターも入る容量が使いやすいです。
バッグ背面にあるナイロン製の取っ手部分も使いやすく、ラグビーボールのように抱え込む必要なし。
使いにくい部分があるとすれば、ストラップの数が多いこと。それぞれに目的はあるので無駄ではありませんが、ぶらぶらと邪魔になることもあるので、もっとシンプルなバッグの方が好みだという人もいるかもしれません。
サイズ:30.9x37x18cm
素材:ナイロン
ショルダーストラップの長さ:127cm
重さ:780g
保証期間:生涯保証
メッセンジャーバッグおすすめ2位:Waterfield Vitesse Cycling Musette
こんな人におすすめ:シンプルでコンパクトなメッセンジャーバッグが好みな人。防水性は重視しない人。
持ち運べるノートパソコンのサイズ:最大13インチ
おすすめポイント:Waterfield Vitesse Cycling Musetteは、シンプルなメッセンジャーバッグ。ノートPC1台と鍵や文庫本など小物類をちょこっと入れるのにちょうど良いサイズ感。
柔軟でありながら耐性のある生地でできていて、スタイリッシュで快適。ポケットは小さなものが2つ。体にフィットしやすいです。ノートパソコン用の収納ポケットはなし。パッドもないので、落下の衝撃から守るにはノートパソコンケースに入れておくのが無難そうです。
1位のTimbuk2 クラシック メッセンジャーバッグと比べると、しっかり密閉されづらく、豪雨には耐えきれないかもしれません。
サイズ:26.6×40.6×6.9cm
素材:ワックスドキャンバス
ショルダーストラップの長さ:152.5cm
重さ:861g
こんな人におすすめ:洗練された防水メッセンジャーバッグを探している人。
持ち運べるノートパソコンのサイズ:最大15インチ
おすすめポイント:Rains(レインズ)メッセンジャーバッグは、メッセンジャーバッグを再定義するかのような存在。耐候性に優れていて、長いストラップは調節可能。薄型で重量配分もよく考えられているなど、万人にとって、それぞれ使いやすいポイントが見つかるはず。
なかでも驚かされたのが、この快適さ。ショルダーストラップのアジャスターが両端にあるので、より綿密に長さを調整しやすく、自分に合った重量配分にしやすいです。これで通勤中でも使いやすく、人混みのなかでも器用に颯爽と歩けそうです。なお、新モデルは生地やクロージャー部分が改良されていますが、ショルダー部分にパッドがついていないようです。
ミニマルなデザインなので、あらゆる場面に馴染みます。収納ポケットが少なく、一見すると整理整頓しづらいのかと思ったら、ノートPC用の収納ポケットが背面に隠れてあります。耐水性のあるポリウレタンとポリエステルの素材で、高い防水性能が期待できます。また、分厚いゴムのような構造により、多少の衝撃から守ってくれそうな安心感も魅力のひとつ。
サイズ:29.9x40x11.9cm
素材:ポリウレタン50%、ポリエステル50%
ショルダーストラップの長さ:115.5cm
重さ:802g
メッセンジャーバッグおすすめ4位:Matt & Nat マーテル メッセンジャーバッグ
こんな人におすすめ:しっかりした構造のバッグを探していて、ヴィンテージ風のスタイルが好きな人。
持ち運べるノートパソコンのサイズ:最大13インチ
おすすめポイント:Matt & Nat マーテル メッセンジャーバッグは、ヴィンテージのカメラバッグ風で、平日も休日も使いたくなるバッグ。ストラップの長さは標準的。ストラップをはずせば、ブリーフケースのように手持ちで使うこともできます。
バッグ内部は広々としていて、お弁当、本、化粧ポーチ、毎日持ち歩くものを入れるのに最適。ノートPC用の収納スペースはパッド付き。しっかりした構造なので電子機器を守ってくれそうな安心感があります。
キャンバス生地は耐候性があり、頑丈。今回紹介しているChrome、Mission Workshop The Monty、Rainsと比べると、防水性能は若干落ちます。
テスト使用者によれば、ストラップが長く、構造がしっかりしているため背が低いと腰にあたったり、人混みを歩くのにバッグが少し邪魔になったりすることもあったとか。それでも、大切なものを入れておくうえで十分安心して使えるバッグだと言っていました。
一方、使用しているうちに生地に引っ掻き傷がついたという声も。それもヴィンテージっぽい見た目に味が出て良いという見方もありますが、気になる人は気になるかもしれません。
サイズ:38.1×30.4×13.9cm
素材:キャンバス、ヴィーガンレザー、ナイロン
ショルダーストラップの長さ:127cm
重さ:703g
こんな人におすすめ:自転車をよく使う人。バッグの中身を入れておくのに安心できるバッグをさがしている人。
持ち運べるノートパソコンのサイズ:最大17インチ
おすすめポイント:Chrome(クローム)シチズン メッセンジャーバッグは、メッセンジャーバッグ愛用者や自転車をよく使う人にはお馴染みの名品。あまり馴染みがない人にとっては、ちょっと大きくがっしりした印象が強いかもしれません。実際に使ってみると、重量配分がうまくできていて、ショルダーストラップも快適。収納ポケットが多いのも魅力です。
シートベルトのようにカチッと閉めるショルダーストラップが特徴で、パッド付きなので通勤中ずっと肩に喰い込む…なんてこともなし。体にしっかりバッグを固定できるストラップにより、たとえば自転車に乗っているあいだバッグが何度も前方に動いてくるということもありません。
収納ポケットが豊富で、ノートPC用ポケットからペンホルダーまで揃っています。濡れたレインコートを分けてしまう仕組みもあり。ポケットはいずれも、マジックーテープやバックル式で開閉できるようになっています。これについてテスト使用者からは、静かな電車内だと若干マジックテープを開けづらく感じたという声も。一方で、自転車で凸凹道を走るあいだはこのおかげで中身への心配はなかったといいます。
バッグは耐性があることでも定評。生涯保証はありますが、損耗は含まれません。
サイズ:33×55.8×17.7cm
素材:防水キャンバス、ナイロン
ショルダーストラップの長さ:90.1cm
重さ:1,270g
メッセンジャーバッグおすすめ6位:Mission Workshop(ミッションワークショップ) モンティー
こんな人におすすめ:ベーシックで、高価すぎないメッセンジャーバッグが好みな人。収納などの機能性も気になる人。
持ち運べるノートパソコンのサイズ:13〜15インチ
おすすめポイント:Mission Workshop(ミッションワークショップ) モンティーは、頑丈なつくりに、なめらかなデザインで、数あるメッセンジャーバッグのなかでも一際注目される存在。テスト使用者からは、長い通勤時間のあいだも、パッドにより雲が肩に乗っているような感覚だったと好評。パッドは大きめで、最初のうちは少し慣れないかもしれませんが、しばらくするとこれこそがこのバッグの醍醐味だと気付くはず。
ストラップにより、バッグが高い位置でしっかりと体に寄り添ってくれます。これで、自転車に乗っているあいだも、動いているあいだも快適。
くるくる丸めてもシワが残りづらいのもこのバッグの良いところ。開閉は、スペース次第でロール式にもフラップ式にもできます。他のバッグと比べても、状況に応じて柔軟な使い方ができそうです。
バッグの内側と外側に防水性能があるので、濡れたら水分をサッと拭き取るだけ。内側にあるジッパー式のポケットは13インチのノートPC、タブレットや本を入れるのに最適。メインコンパートメントを使えば、15インチのノートPCも収納可。小さなカーゴポケットが2つあり、ノートやヘッドホンをしまうのに便利です。1つだけ気になることがあるとしたら、それはマジックテープ開閉の音が大きいことぐらい。同社カスタマーサービスの対応は良いと評判です。
サイズ:25.4×40.6×12.7cm
素材:ナイロン
ショルダーストラップの長さ:101cm
重さ:1,247g
メッセンジャーバッグおすすめ7位:Knomo Kinsale
こんな人におすすめ:スタイリッシュで、フルグレインレザーの収納しやすいバッグを探している人。高価すぎないメッセンジャーバッグが好きで、収納などの機能性も気になる人。
持ち運べるノートパソコンのサイズ:最大13インチ
おすすめポイント:Knomo Kinsaleは、フルグレインレザー製のエレガントなメッセンジャーバッグ。同じような他社製品と比べて価格は半分。スリムでモダンなデザインは、少し硬派なビジネスシーンでも馴染みやすいです。
ノートPC用の収納スペースがあります。ストラップにはパッドがないため、重い荷物を長時間持ち運ぶのには向いていません。ただ、ストラップはフラットで太めなので、ちょっとした身の回りのものを入れて通勤するのには十分快適に使えます。
素材に厚みがあり、ポケットにパッドがついていることから、満員電車の中でも中身をしっかり守ってくれそうな安心感があります。バッグ内側が明るい色になっているのは、薄暗い場所でも中身が見やすい一方で、デザインとして好き嫌いが分かれるかもしれません。
サイズ:25.1x35x7.3cm
素材:レザー
ショルダーストラップの長さ:149.8cm
重さ:1,270g
メッセンジャーバッグおすすめ8位:Waterfield Executive Leather Messenger
こんな人におすすめ:レザー製で耐久性があり、スタイリッシュで通勤にも使えるメッセンジャーバッグを探している人。
持ち運べるノートパソコンのサイズ:最大16インチ
おすすめポイント:Waterfield Executive Leather Messengerは、厚みのあるフルグレインレザー製でバッグの中身を守ってくれます。ポケットが多く、マグネット式の開閉が心地よいバッグ。何よりも収納がよくできていて、ペンや紙を然るべき場所に入れておけば、ゴソゴソどこに行ったかと探す手間もなし。
ただし、重量があるため長時間時間肩に掛けておくにはキツいかもしれません。他のメッセンジャーバッグと違って体に密着する感じではなく、あるテスト使用者からは、大きなレゴブロックのようだという意見も。
サイズ:26.6×36.1×6.9cm
素材:フルグレインレザー
ショルダーストラップの長さ:162.5cm
重さ:1,474g
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