ジャンボ。ケニア唯一のポテトジャーナリストのチャオスだよ。この日もオレはダイヤモンドの原石を探すべく、アフリカ最大のスラム街「キベラスラム」をポテロールしていた。安くてウマいポテトを探すために。
ポテトはどこじゃ、ポテトはどこじゃ〜と、ナマハゲよろしく街を徘徊していると、いつしか深いスラムに入ってしまった。オレは正直、怖くなってきた。しかし、進めば進むほどスラムの闇は濃くなってゆき──
まるで迷路!
どこだここ?
行き止まりだ!
シャイニングっぽい!
自然と屋根の上に来ちまったぞ……
やっと降りられた!
抜けられそう!
フィ〜! やっと表に出られたよ〜。しかも、ちょうどレストラン的なお店がある。えーっと、なになに? フレッシュミルクがあるとな……?
おお! ちょうど牛乳屋さんが新鮮な牛乳を配達してたところだ! ……とはいえ、スラム街で牛乳を飲めるほどオレの腹はタフではない。オレの腹が受け付けるのは……
ポテト!
_人人人人_
> が! <
 ̄Y^Y^Y ̄
「ポテト? いまやってないんだよねぇ」
女将によるとこうだ。このところ、ポテトも油も価格が高騰してて、とてもじゃないけどポテト商売やってる場合じゃないんだと。ということでオレは「キャベツとアボカドのぶっかけメシ」をオーダーした。価格は50kes(約50円)だ。
そしてやってきたのがこちら! ウマそうだろ? めっちゃウマそうに見えるだろ? ところが、この場所が問題でな、キョーレツなドブの香りがするわけだ。もうドブの香りしかしないから、ドブを食べているような感覚になってな……。
しかも、あまりにもニオイがキツくて、「こりゃ味変で誤魔化すしかないな……」と思ったんで「塩くれ」と言ったんだけど、「あいよ」って出てきたのが、
これだよ。ワイルドすぎるって。
ともかくオレは食い進めた。ドブの中で食事をしていると思ってもらっても何一つ間違っていない。塩をかけたけど、味も正直、わからない。ほんとにドブ。マジでキツい……が!
「牛乳も高くなってサァ〜」
やたら上機嫌な女将が、ひっきりなしに話しかけてくる。なんでも牛乳は5リットルで200kes(約200円)なのだそうで。スーパーマーケットで買ったら250kesくらいだから安いったら安いんだけど、安全面を考慮するに、オレならスーパーの牛乳をチョイスするなぁ……なんて。
そんなこんなで、半泣きになりながらも なんとか完食。でも1時間後にお腹が「グッ」と鳴り、最終的には大きな下痢が4回あった。女将さんは良い人だったけど、もう二度と行くことはないだろう。ごちそうさまでした! クワヘリ。
執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.