【Amazon低評価検証】10秒で歯がピカピカになる「360°超音波自動歯ブラシ」を使ってみた! スイッチオンで加速度が9Gに達する全自動歯ブラシがこちらです

ロケットニュース24

一般的に、歯磨きは毎食後「3分〜5分」かけるのが良いとされている。28本(親知らずをいれて32本)の汚れをしっかり落とすには、少なくとも3分はかかるからだ。とは言え、大切なのは「時間」ではなく「汚れを残さない磨き方」ができているかどうかだという。

つまり、しっかり磨けるなら短時間でもOKってこと。今回アマゾンで購入した「360°超音波自動歯ブラシ」は……なんと10秒で歯がピカピカに磨けるらしい。いくら何でも10秒は早過ぎィィィ。というわけで、実際に使ってみたらこうなりました。

・10秒歯ブラシ

商品の名前は「U型電動歯ブラシ 360° 超音波 自動 歯ブラシ ホワイトニング 怠け者 成人 バブル 人間工学 10秒歯磨 新鮮な息吹き 歯垢除去 歯茎まで 無線充電 シリコン製歯ブラシヘッド2本 ブルー」で、購入時の価格は5999円。10秒でピカピカなら6000円でも安いだろう。


商品は到着予定日の1週間後にやって来た。って、なめんなよ。さっそく袋から取り出すと……

写真では伝わらないかもしれないが……ビミョーに中古品オーラの漂う箱が現れた。ただまあ歯ブラシで中古はありえないので、倉庫にでも眠っていたのだろう。夏祭りの景品を1年間保管したような雰囲気である。


中身はというと……

なんとか無事だが、やはり6000円とは思えない “安さ” を感じる。とくに「忘年会の景品みたいな説明書」が安っぽい。んで、よく見ると……

部品が足りない。マウスピースのような「ブラシヘッド」が2個付属しているはずなのに1個しか入っていないのだ。ま、1個あれば歯は磨けるけど残念である。やはり何者かが開封したのだろう。パッケージからにじみ出ている中古感はこのせい……かもしれない。


・評価は最低

ちなみにAmazon評価は1。レビューを確認すると「3回しか使えなかった」「充電できない」などと酷評されていた。一方、商品ページには「本当の全自動歯ブラシ」「幸せ度がアップ」「手磨きの最大10倍」などと紹介されている。クソッ、どっちを信じればいいんだ。

とりあえず充電しておく。2時間充電したら約1カ月充電不要とのことだ。また説明書曰く、本体には「泡発生装置」と「振動装置」があり、スイッチを入れると振動加速度が9Gに達するらしい。

G(ジー)といえば重力を基準とした加速度の大きさを表す単位。スペースシャトルが大気圏に突入するまでに最大3Gかかるそうなので……単純に計算すると、シャトルの約3倍のGで歯を磨くことになる。よくわからないけど怖過ぎるぞ。

また、免責事項に「弊社は反乱やテロ事件などからの損失に責任がない」とも記されている。一体どういう事態を想定しているのだろうか。


・10秒がはじまる

ともあれ説明書のとおり、約2時間で充電は完了した。使い方は……


本体からブルーの部分を取り出して……


液体歯磨き粉を入れる。


本体にブルーの部分とヘッドブラシをセットする。


こんな歯ブラシ見たことねぇ……



スイッチは本体底面にあった。


さあ、歯ブラシを口にくわえてスイッチを入れたら……


10秒で歯磨きが完了……


しない。


全然しない。なんなら始まってもいない。「ブーン」とモーター音が鳴るだけで、ブラシは1ミリも振動せず。もしかして「加速度の9G」が凄すぎて逆に何も感じないのだろうか。

一応、泡がわずかに発生したおかげで10秒後にほんの少しだけ息スッキリ爽やかになった。ただ、これなら液体歯磨きで口をすすいだ方が100倍マシである

なお、10〜15秒で自動的に歯磨き終了となる。5セット連続で使用したものの、残念ながら “磨いた感” はゼロだった。3段階の振動(クリーン・マッサージ・美白)の違いも不明。マジかよ。もしかして不良品だったのかなァァアアア!

今まで約40年さまざまな歯ブラシと出会ってきたが、これほど意味不明な歯ブラシはなかったと断言できる。他社製品を圧倒するレベルで最下位の歯ブラシ。注文履歴ページの「注文に関する問題」で問い合わせてみても……返事はなかった

というわけで、私の評価も1。1000段階で評価をしても1である。歯ブラシとしては最低。薄汚い箱に入った謎のマウスピースが欲しい方は購入を検討してもいいだろう。歯ブラシが欲しい方は6000円をドブに捨てることになる。結論、歯磨きは3分以上かけましょう。


参考リンク:Amazon「U型電動歯ブラシ 360° 超音波 自動 歯ブラシ ホワイトニング 怠け者 成人 バブル 人間工学 10秒歯磨 新鮮な息吹き 歯垢除去 歯茎まで 無線充電 シリコン製歯ブラシヘッド2本 ブルー」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

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