難病を抱えながらも1か月もぶっ続けで配信を続けたVTuberがTwitchでフォロワー数100万人を突破

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ゲーム実況配信プラットフォームのTwitchでバーチャルYouTuber(VTuber)として活動するIronmouseさんが、2022年2月にTwitchのフォロワー数が100万人に達しました。そんなIronmouseさんに、アメリカ日刊紙のワシントン・ポストがインタビューを行っています。

How Twitch Vtuber Ironmouse became a star – The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/video-games/2022/04/20/twitch-ironmouse-vtuber-subathon-interview/

Ironmouseさんはアメリカ発のVTuber事務所であるVShojo所属のVTuberで、「古来より数々の名で呼ばれ、サタンの名で呼ばれる事もある悪魔の女王。友達を作り人生を満喫しようと地獄での任務から逃げ出してきた」という悪魔の女の子で、「人間界のインターネット、音楽、オタク文化、可愛いもの、そしていやらしいものが大好き」とのことで、2017年から配信活動を行っています。Ironmouseさんは日本のアニメや漫画、特撮番組も大好きで、配信で日本の歌やアニメの主題歌を歌うこともあるそうです。以下はIronmouseさんが日本のボカロ曲であるKINGを歌ってみたムービー。

[MV] King – Ironmouse (Cover) – YouTube
[embedded content]

IronmouseさんがVShojoに所属した2020年11月の時点ではTwitchのフォロワー数は23万人ほどでしたが、2022年2月4日にTwitchの有料サブスク会員が追加されるたびに配信が延長されるという長期企画「Subathon」で認知度を大きくあげ、ほぼノンストップで配信を続けながら2022年2月末にTwitchフォロワー数100万人を達成しました。

????Congratulations!????

A big congrats to our very own @ironmouse for hitting the momentous milestone of 100,000 Twitch Subscribers!

Here she is celebrating the moment it happened! pic.twitter.com/OFlt7tQXnC

— VShojo (@VShojoOfficial)


Ironmouseさんの魂、つまり演者を務めているのは、分類不能型免疫不全症という難病を患うプエルトリコ人女性です。生まれつき免疫系に異常を抱えるため、感染症に非常にかかりやすく、他の人から隔離された状態で寝たきりや酸素吸入を余儀なくされることもよくあるとのこと。

I am living with both an immune & lung disease. I am on oxygen 24/7. I have had to wear masks for years to protect myself from the world. Its uncomfy but it never affected my breathing. WEAR A MASK PLEASE. Not just for yourself and others but for people like me who have PIDD. https://t.co/VAPRHrSG4v

— ????ironmouse????VSHOJO???? (@ironmouse)


Ironmouseさんはワシントン・ポストの取材に対して「配信活動を始めたのは、プロのオペラ歌手になる夢が病気によって打ち砕かれ、孤独で何かやりたいことがあったからです。しかし、私は病気もあって、自分の顔をカメラに映すことにナーバスになっていました」と語っています。

そんな時、Ironmouseさんは日本のVTuber業界の草分け的存在として知られるキズナアイさんの活動を知り、自分もVTuberとして活動しようと決意したとのこと。「私は頭の中で『自分はインターネット上でアニメのアバターを使っている女の子なんだ』と思っていました。しかし、VTuberの存在を知り、自分もVTuberなんだと思うようになりました。私はIronmouseというペルソナを作ったのですが、彼女は私でありながら、まるでコートに近いような、私を少し大きくした存在なんです」と語っています。


Subathon自体は何年も前からやりたかった企画だったそうですが、Ironmouseさんの健康上の問題から、配信は連続でも数時間までしか続けられなかったそうです。Ironmouseさんが住むプエルトリコは医療保障が十分に整っておらず、Subathonができるようになるまで回復できるような治療を受けられず、Subathonを行うのは非常に難しかったとのこと。しかし、普段の配信活動から収入を得られるようになり、十分な治療が受けられるようになったそうです。

Ironmouseさんはまず初めに、自身の誕生日に7時間の配信を行ったとのこと。Ironmouseさんにとって7時間も連続で配信をするのはかなり異例だとのこと。さらに11時間に及ぶチャリティー配信にも成功し、「もしかすると1日以上でも配信を続けることができるかもしれない」とIronmouseさんは考えたそうです。

その後、体調を崩してしまったことでSubathonは一度延期しましたが、2022年2月にスタート。Ironmouseさんは「頑張っても2~3日が限界だろう」と考えていたそうですが、結果として1カ月もの連続配信を行うことができました。

Subathon中、Ironmouseさんは視聴者からは「いつも配信しているのはおかしくないか?」と聞かれることもあったとのこと。しかし、Ironmouseさんは「Subathonは常に誰かがそこにいるような気がして、唯一孤独を感じない時間でした。今までで一番孤独を感じなかったのです」と述べています。


また、配信中にはIronmouseさんの体のことを知っていて心配してくれる視聴者もいたそうですが、Ironmouseは心配するコメントをありがたいと思いながらも、同時にそういったコメントを嫌がったとのこと。「私は普通の人と同じように扱ってほしかったんです。『あの人はただ道場されたりかわいそうだと思われようとしている』なんて思われたくなかったんです」と、Ironmouseさんは語っています。

Ironmouseさんは「結局のところ、私たちはただ配信しているだけなのです。カメラを使わない人もいる。画像を使っている人もいる。VTuberになる人もいる。私はただテレビアニメに出てくるようなピンク髪の悪魔っ子のようになりたいと思っただけなんです。着ぐるみを着ていようが着ていまいが、みんな生身の人間です。私たちは皆、楽しい時間を過ごそうとするインターネット上の人間に過ぎないということを、1日の終わりに知ってもらいたいのです。それが大事なことなのです」と語っています。


定期的にVTuberとして活動することで、これまで以上に自分自身と向き合うことができるようになったと、Ironmouseさん。「病気になると、多くの人は自分が誰なのかを忘れてしまい、その過程で自分を見失うことがあります。私はゾンビのような生活をしていましたが、配信活動によって少しずつ自分の一部を取り戻し、自分自身を藻付けられている気がします。もうゾンビのような気持ちはしません。もっと生きている感じがします」と語りました。

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