ロシアでApple Payを停止したAppleが1億6000万円の損害賠償を請求される

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ロシアの法律事務所であるChernyshov, Lukoyanov and Partners(CLP)が、9000万ルーブル(約1億6000万円)の損害賠償を求めてAppleに対して訴訟を提起しました。CLPはAppleがロシアでApple Payのサービスを停止させたことで、消費者に多大な悪影響を及ぼしたと主張しています。

Russian users sue Apple after payment service pulled | Reuters
https://www.reuters.com/technology/russian-users-sue-apple-after-payment-service-pulled-lawyers-2022-04-29/

Lawsuit over withdrawing Apple Pay in Russia continues – 9to5Mac
https://9to5mac.com/2022/04/29/lawsuit-russia-apple-pay/

2022年2月末にロシアがウクライナへの侵攻をスタートしてから、世界中の企業がロシアでの製品販売およびサービス提供を停止しており、Appleも現地時間の2022年3月1日にロシア国内でのハードウェア製品の販売などを停止しました。また、それ以前の2月25日の段階で、ロシアへの制裁措置の一環としてロシアの地元銀行は海外取引を制限されており、これによりApple PayやGoogle Payといった支払いサービスが利用不可能となっています。

ロシアの金融機関と紐付けられたApple PayやGoogle Payが利用不可能になっていることが判明 – GIGAZINE


ロイター通信の報道によると、CLPはモスクワの裁判所に対して「AppleがApple Payを停止したことで、同社はロシアの一般消費者の権利を侵害した」として訴訟を提起しました。訴訟における損害賠償には「サービスを受けられなかったことによるロシア人への『道徳的損害』の補償」が含まれており、CLPはロシア国内でのApple Payのサービス復活も求めています。なお、報道によるとCLPが請求する損害賠償の総額はさらに増える可能性があるそうです。

また、CLPはAppleと同じくロシアでのサービスを停止したNetflixに対しても訴訟を提起していますが、Apple Payと同じくロシアでのサービスを停止している支払いサービスのGoogle Payに関する訴訟は提起されていません。

なお、Apple関連メディアの9to5Macは「ロシアでのApple Payのサービス停止はアメリカ政府による制裁が影響しているため、Appleの一存でサービスを復活させことはできません」と報じています。


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