みんな大好き回転寿司。現在、日本では「スシロー」が独走態勢に入った感もあるが、果たして本当にそうなのだろうか? 1つ1つのネタにフォーカスしていけば「スシロー」よりも優秀な店がきっとあるハズだ。
シリーズ「4大回転寿司ガチ食べ比べ」の第9回目は、貝のジャンルから『ほたて編』をお届けする。さあ、今回こそスシローを凌駕する店はあったのだろうか? 結果は以下でご覧いただきたい。
・安くないネタ、ホタテ
定番の貝類の中でも、ホタテはややお高いネタとして知られている。実際に今回訪れた「スシロー」「はま寿司」「くら寿司」「かっぱ寿司」のホタテは、最低でも165円、高いところでは220円で提供されていた。
また、こんなことを言うのは心苦しいが、他のネタと比較してもホタテは「本場と回転寿司の差が大きすぎるネタ」である。その昔、北海道を行き来していた時期があったが、北海道のホタテはどこで食べてもザクザク & プリプリ食感で「こんなに違うのか」と驚いたものだ。
とはいえ、リーズナブルなホタテにも、それはそれでウマさがある。逆に言えば回転寿司店からすると「限られた価格の中でどれだけ良質なホタテを出せるか?」は腕の見せ所なのかもしれない。
さて、検証方法はなるべく正確なジャッジをするため、1日(実際は3時間程度)で4つの店舗をハシゴした。訪れた店は「かっぱ寿司」「くら寿司」「はま寿司」「スシロー」の順番である。
店舗によっては「300円皿」の高級ホタテも少なくないネタであるが、果たして最も美味しい「リーズナブルなホタテ」を提供しているお店はどの回転寿司なのだろうか?
・かっぱ寿司の「ほたて(220円)」
1つの貝柱がスライスされたタイプで、ちょっとした歯応えはある。甘みもそれなりにあり、典型的な「回転寿司のホタテ」といったところだろうか。ホタテが好きな人なら迷わないだろうが、単純に “220円” は、他のネタと比較するとちょっと迷うかもしれない。
・くら寿司の「ほたてにぎり(220円)」
こちらもかっぱ寿司と同様のタイプで、歯応えや甘さもさほど変わらない。つまり先述の通り「典型的な回転寿司のホタテ」といった印象だ。220円という価格をどう捉えるかは「ホタテが大好きかどうか?」によって大きく変わることだろう。
・はま寿司の「ほたて(165円)」
はま寿司のホタテは、小ぶりな貝柱に切れ目を入れて開いてあるタイプ。かっぱ寿司及び くら寿司と比較すると歯応えは全くと言っていいほど無い。とはいえ価格は165円だから「逆にとろける系のホタテ」だと思えばいいのだろうか。
・スシローの「ほたて貝柱(165円)」
タイプとしては「かっぱ寿司」「くら寿司」と同じ形状。歯応えや甘さもほぼ変わらないが、165円という価格を考えればコスパは群を抜いていると感じた。味に関してはほぼ同じで、価格は安い。スシローの仕入れ力なのか、それとも痩せ我慢なのか? ともあれ立派である。
正直に申し上げると、個人的に「ホタテが大好物!」とまでは言えないため、どこの回転寿司でも「ここが素晴らしかった!」とは申し上げにくい。ただし消去法で考えると、やはりスシローのホタテが最もコスパが良いと感じた。先述の通り「味はほぼ同じで価格が安い」という理由である。
また、ホタテに関していうと「300円皿のホタテ」の方が、大きさや味を考慮してもコスパはいいのかもしれない。回転寿司におけるホタテは万人受けするネタというよりは「好きな人が選んで食べるネタ」なのだろう。
というわけで、第9回目の「4大回転寿司ガチ食べ比べ」は『ほたて編』をご覧いただいた。節目となる第10回目は「タイ編」をお届けする予定だ。果たしてスシローを超えるタイはあったのだろうか? 続報を待たれよ。
参考リンク:スシロー 、 はま寿司 、 くら寿司 、 かっぱ寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.