「シュークリームはザクザク党」の同志のみなさん、いかがお過ごしだろうか。
ビアードパパではたまに、定番のクッキーシューを超える「歯ごたえのある季節限定シュークリーム」が登場する。
筆者は堅いシュークリームが大好物。世間でメインストリームのふわふわの皮は、嫌いとまでは言わないが「軟弱ものぉぉぉ!」と内心で嘆いている。
ザクザクだった小枝コラボも終わってしまい、どこかにこの渇望を満足させてくれるシューはないものか……と思っていたら、期待の新星が登場した。堅焼きクッキー、ラング・ド・シャ風だ!
・ラングドシャシュー(税込200円)
ラング・ド・シャとはフランス生まれの甘いクッキー。北海道銘菓「白い恋人」のクッキー部分といえば、ピンとくる方もいるだろう。それがシュークリームに……とはどういうことだろう?
開封すると、溶岩のようにでこぼこしたシルエットのシュークリームが登場! こう言ってはなんだが、これまでで一番スタイルを無視した商品と言えるかもしれない。なんでもパイシュー生地の上にラング・ド・シャをのせて焼き上げたのだという。
底面には生地が流れ落ちてそのまま固まったような薄い部分も見て取れる。まさにクッキーのような姿。
カットを試みると……包丁を押し返す強さがある。いつものシュークリームのようには凹まない! 力を込めればガリッと音を立てそうな切り心地。これは期待できる!!
中にはお馴染みのカスタードクリームがたっぷり。
では食べてみます。どうだ、どうなんだ、堅いのか!
サクッ!
……堅い、堅いが! しかし!!
もともとのパイシュー生地の部分は、いつもの皮である。ふわふわに柔らかいところと、クッキー生地のザクザクのところが仲良く混在している。
これはシュークリームとラング・ド・シャのフュージョン! おそらくひとつのシュークリームの中で、剛柔を交互に味わうというコンセプトなのだ!
言ってみれば「部分的に堅いところがある」という感じ。クッキー食感はアクセントであって、主役ではなかった。理想よりも少しばかりザクザク感が足りない……無念!
ただしバニラビーンズの散ったカスタードクリームはいつも通り濃厚で、人を幸せにする甘さ。場所によって食感が異なるのも変化が出て楽しい。
筆者の尽きることのないザクザク欲を満たしてくれることはなかったものの、普通に美味しいシュークリームなので安心して欲しい。
また、購入してからしばらくすると全体的に「しっとり」してしまったので、買ったらすぐに食べるのがおすすめ。
ビアードパパはその場でクリームを詰めてくれるスタイルだから、すぐ食べるのと、何時間かおいてから食べるのではまったく印象が異なるぞ。クリームが入った瞬間から、しっとり化が進行するイメージだ。
・5月31日まで
販売期間は2022年4月1日~5月31日の2カ月間。シーズンが過ぎれば、また新しい商品が登場するのが恒例だ。
堅焼きシュークリームを探す旅は続く。筆者の脳内では「今はもうなくなってしまった、あの店のクッキーシュー」という特定のイメージがあるのだが、再び相まみえる日は来るのだろうか。「どっちでもいいわ」という声には耳をふさぎ、また経過を報告したい。