スカーレット・ヨハンソン氏をブランドアンバサダーに起用したいと考えている美容ブランドが多数あることは間違いない。だが数々の受賞歴のあるこの女優は、現在、自身の新たなスキンケアブランドであるジ・アウトセット(The Outset)一筋だ。
「長い間、私はさまざまなラグジュアリービューティブランドや美容ブランドのブランドアンバサダーを務めてきた。そしてちょうど20代後半の頃、だれかの美の理想や美の基準を表現するのはもう終わりにして、自信を持って本当に自分らしいことをしようと考えるようになった」と、ヨハンソン氏はGlossyビューティポッドキャストのエピソードで語っている。
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ジ・アウトセットは5年の準備期間を経て、6種類の製品とともに3月1日に発表された。ヨハンソン氏は、ファッションと美容のエグゼクティブであるケイト・フォスター・レンギェル氏とチームを組んでこのブランドを創業した。現在はD2C販売を行っているが、4月26日からセフォラでも発売される予定だ。
レンギェル氏はブランドの日常的なビジネスオペレーションを監督し、「私はそんなケイトの面倒をみている」とヨハンソン氏は述べた。
マーケティング戦略はインスタグラムとTikTokに重点を置き、とくにブランドのアカウントを通して行っている。ちなみにヨハンソン氏はインスタグラムの個人アカウントを持っていないことはよく知られている。
「自分のソーシャルメディアを持つには、私の自我はあまりにも脆い」と彼女は言った。自分のアカウントを始めることは「絶対にないとは言えない」としながらも、「すぐにそれが実現するというのは、想像できない」と彼女は付け加えた。
スキンケアに対するヨハンソン氏のストレートなアプローチからどのようにインスピレーションを得たのか、また消費者リサーチに対する考えなど、ふたりのビジネスパートナーがブランド設立の経緯について詳しく語った。以下にその一部を紹介する。
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ヨハンソン氏のスキンケアに対する考え方の変化
「自分にとって指標となる製品があって、信頼しているその製品の成分を詳しくみてみたら、『え、10年間もこの石油とミネラルオイルを毎日顔に塗ってたの? 200ドルもするのに』となったことがある。実際に自分が使用していて、でもそれほど気に入っていなかったものを、あまり深く考えずによしとしていたことが、とてもショックだった」。
レンギェル氏の製品開発についてのコメント
「当初から顧客のペインポイントについて話し合ってきたが、顧客は肌を復活させたり修復したりするのではなく、これから先もずっと本当の意味で肌を保護することができるような栄養のある処方を求めていた。ほとんどの人は概ね自分の肌に満足しているので、私たちが目にしたリサーチで大きなペインポイントとなっていたのは、クリーンであることと効果的であることのバランスを見つけることだった」。
スキニマリズムに対するヨハンソン氏の意見
「これまで12ステップのルーチンはしたことがない。だからそれで私がスキンケアに関してミニマリストというのであれば、そうだと思う。自分のスキンケアに対してはかなり熱心だが、たくさんの製品を使うことはない。この1年は密かにこの6つの製品を使っている。
自分はフェイシャルを熱心に行う性分ではない。他人に顔を触られるのが怖いので、自宅で自分でスキンケアをしている。仕事で常に肌をいじられているような気持ちでいるので、これ以上自分の顔や肌に触れる人が増えるのはいちばん避けたいことであり、何が自分に合っているかは自分がよく知っている」。
レンギェル氏のソーシャルメディア戦略についてのコメント
「スカーレットは現在、ソーシャルメディアを利用していない。既存のオーディエンスを収益化し、ブランドに引き込むというのは私たちにとってあまり重要ではない。それよりも最初から、まさにゼロからコミュニティを構築することが重要だと考えている」。
LIZ FLORA(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)