いまだ出口が見えないコロナ禍。1つ、また1つとシャッターが下りている一方で、逆に増えているのが完全非接触のシステムを取り入れたお店だ。いわゆる「無人販売」で都内じゃ餃子をよく見かけるようになった。
有名どころだと以前お伝えした「餃子の雪松」があるが、聞くところによると今は「やさしい餃子」なるお店が増えているらしい。ふむ……どれくらい美味しいのかいっちょ食べてみるか!
・年中無休の無人スタイル
やってきたのは新宿区にある上落合店。365日24時間営業とあって、いつ行っても大丈夫なところが嬉しい。
そして店舗内はこんな感じ。冷凍庫が4つ置いてあって、もちろん対応してくれる人は誰もいない。
ただ、モニターで商品購入について説明する動画が繰り返し流れているため、初めて買う場合でも問題ないと思われる。それより何より、気をつけることが1つだけあって……
支払いが賽銭スタイルで現金のみでしか買えないから事前にお札を用意しておこう。ちなみに1箱30個入りで1000円ジャストとなっている。
・いざ実食
さてさて、それでは持ち帰ったところで作っていこう。箱の中に入っているのは……
30個の餃子
そして2種類のタレとシンプル。ここで当編集部は何のためらいもなく餃子のプロ直伝「焼き餃子を美味しく作るコツ」で作ったのだが、まさかこれが悲劇を生むことになるとは思ってもみなかった。
蒸して焼いて……
ひっくり返せば……
美味しそうな餃子の完成なのだが、当編集部は今の時点ですでに致命的なミスを犯していたのだ。そう、何を隠そうこの餃子……
蒸す段階で湯と酢を入れる!
まさかの先入れッ……!!
そうとも知らず、私と編集長のGO羽鳥は酢で蒸していない餃子を食べ……口の中で餃子がフワッと消えていくようで、餡のパンチ力をあまり感じないことから “やさしすぎる” の意見で一致した。しかし……だがしかし!!
本来の作り方じゃないので今考えたら当然だ。酢というパンチを忘れた別物を食べていたということになるから物足りなく感じたのも仕方ない。それにもかかわらず私たちは……
「これはやさしいというより、やさしすぎる餃子ですね(キリッ)」
なんて真剣な表情で味を評価していたのだから猛烈に恥ずかしい。どちらかといえば味噌ダレの方が合うかなァ〜とか、言っている場合ではなかった。
・再チャレンジ
まさか出だしからつまずくとは……後日、このままで終われない私たちは酢を入れて蒸すスタイルで再チャレンジ。
今度はしっかり酢を入れ〜の……
ちょっと焦がしながらも完成! なかなかないスタイルの焼き方だが、はたしてそのお味はどう変わるのだろうか。いただきます。
皮に酢を感じて面白く、噛んだ時点でサッパリするのも悪くない。なかなか酢入れ餃子もいい……とも思うのだが、肉汁やニクニクしさが変わらないだけにもう一歩踏み込んでほしいのが本音であった。
まぁ私たちがクセのある餃子でぶん殴られまくって、パンチドランカーならぬ餃子ドランカーだからそう感じるのかもだけど。優しい味はちと物足りなさが先行する。
とはいえ、逆に考えたら優しい味であるため老若男女を問わず気軽に食べられそう。珍しい作り方だから気になる人は一度食べてみるといいだろう。それにしても、何事も説明書はしっかり読まなくてはいけないというのを改めて思い知らされた。今度は気をつけよう。反省、反省。