ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まった2022年2月24日以降、子供向け絵本「てぶくろ」と「おおきなかぶ」に対する関心がネット上で高まっている。
2つの絵本を出版する福音館書店の公式サイトによると、「てぶくろ」はウクライナ民話、「おおきなかぶ」はロシア民話とそれぞれ説明がある。内容に照らし、平和を願う声が続々とあがっている。
「穏やかに絵本が楽しめる日々が戻るように」
ツイッターでは24日以降、
「『てぶくろ』にも最後に大きなクマ(ロシア)が入ってこようとしますよね。穏やかに絵本が楽しめる日々が戻るようにと願い職場に飾ってあります」
「てぶくろは小さい頃に好きで何度も何度も読んだから覚えてる。どうか世界が平和でありますように」
「家族と動物がみんなで力を合わせて、大きなかぶを引っこ抜くお話。絵本のおはなしのように、みんなで力を合わせて仲良くしてくれるといいな。#おおきなかぶ」
といった声が多数上がっている。書店のアカウントも続々と言及しており、
「仲良く協力して平和な世界になりますように願いを込めてウクライナ民話の『てぶくろ』とロシア民話の『おおきなかぶ』を並べてみました」
「ウクライナ民話の『てぶくろ』と、ロシアの昔話『おおきなかぶ』。共存と助け合いのおはなし」
などとして、2つの絵本を隣り合わせで陳列したり、平積みにしたりした店内を写した写真をツイートしている。
あらすじを振り返ると、「てぶくろ」は人間が落とした手袋の中に次々と動物が入ってきて、狭いながらも仲良く過ごす。「おおきなかぶ」は、おじいさんが巨大なカブを抜こうとするもなかなか抜けず、家族や動物が少しずつ集まり、みんなで力を合わせていく。ウクライナとロシアにゆかりのある両作品が助け合いや共生を描いているとして注目が集まり、平和を願うツイートが続々と上がるようになっている。
J-CASTニュースが3月1日、版元の福音館書店に対し、両作品のメッセージや反響の受け止めなどについて取材すると「本件について、詳細なコメントは控えさせていただければと存じます」としながら「弊社としましては、これからも多くの子どもたちが、同作品の絵本の世界を夢中になって、楽しんでくれたらと、考えております」と答えた。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)