現在放送中の朝ドラ「カムカムエブリバディ」が熱い。母子3代を描く初の試みに、まんまと心をつかまれている。
3世代目のひなたなんて「あなたのおばあちゃんのころから知っているのよ」と親戚気分で、一挙手一投足にいちいち涙が出そうになる。
このドラマ後半から毎日のように登場するようになったのが今川焼き(作中では回転焼きと呼ばれる。大判焼き、御座候など各地で呼び名があまたあるが、その件については語りだすと大変なことになるのでまた……)だ。
2世代目ヒロイン・るいが幼少期に母と作ったあんこをヒントに、今川焼きのお店を開く。
これがまたおいしそうなこと。
そんなわけで今回は今川焼きと向き合い、新しい食べ方について提案していきたいと思う。
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冷凍今川焼を冷凍のまま揚げたい
このニチレイの冷凍今川焼き、パッケージ裏面にも記載があるが、電子レンジで加熱したあとにトーストすると皮がパリッとしておいしい。
ここからさらに思いを巡らせ、ある仮説を立てた。揚げたらもっとおいしいんじゃないか、と。
というのも数年前、厳島で広島銘菓もみじまんじゅうを揚げた「揚げもみじ」なるものを食べたことがある。これがたまらなく絶品であった。
そのままでおいしいもみじ饅頭をさらに揚げるという破天荒さ。広島ではこれが許されている。ということは今川焼きだって揚げたっていいはずだ。成功を確信しながら取り掛かっていく。
さらに今回は、これをね、もうレンジで解凍とかしない。
我々には「あずきバー」という凍った小豆を食べる文化がありますよね。あんこを解凍しきらずにサッと生地だけをあげることで理論上、アイスとしての今川焼きを楽しめるはず。
半分浸るくらいの油を、160度くらいに温める。
実際に食べてみると、熱々カリカリの生地からジュワッと油がにじみ、中のシャーベット状のあんこと混ざりあって最高においしい。
「カリッジュワッヒヤッ!」というあまり体験できない食感が押し寄せてくる。
ジャンクフードとしての今川焼き
びっくりしたのが、「素朴なおやつ」である今川焼きを揚げ物にすると完全なジャンクフードになってしまうことだ。
ドーナツやチュロスのように、粉ものを揚げたときの独特の甘くて中毒性のあるアロマを纏う。
そしてその香しい熱々の粉もんに冷え冷えのあんこのアイスが絡む。おいしくないわけがないんだ。
「ああ、これは罪深い食べ物だな」と誰もが思うスイーツに進化する。毎日食べるならいつもの今川焼き、無性にカロリーを欲するときは揚げ今川焼きをお勧めしたい。
カスタードに関しては「キミ、原宿とかで売られてなかった?」と思うほど完成度が高い。
バニラビーンズ入りで濃厚なカスタードはもうそのまんまアイスである。コーヒーと一緒に食べると最高のおやつタイムを過ごすことができる。
試してみたところ、揚げずにそのままガチガチの今川焼きにかじりついてもおいしいし、3分ほどトーストするだけでもアイスとして楽しむことができた。
しかし、揚げ今川焼きを知ってしまった今、筆者はあとに戻ることはできない。月に1度のご褒美として今川焼きを揚げ続けていこうと思う。