子供の頃に夢中になった昔のゲームでひさしぶりに遊びたい。UNOや人生ゲームのように複数人でプレイするゲームもいいけど、1人でとことん楽しめる「モグラたたき」の方が今の気分に合っているかも。てことで、アマゾンの「ハンマートイ」コーナーを物色していたら……
何やら怪しい商品を見つけてしまった。ぱっと見は “昔ながらのモグラたたきゲーム” で、商品説明によると「大人から子供まで誰でも簡単に遊べる」とのことだが……レビューに「孫へのプレゼントなのでショックでした」「困惑しました」などと書いてある。なぜなら……
・幸せなモグラたたき
怪しい商品の名は「モグラたたき 点数表示 音量調節 ピコピコハンマー付属(3000円)」。注文から2日後、大きめのダンボールが自宅に届いた。結論を言ってしまうと、このダンボールを開けた直後に困惑することになる。というのも……
タイトルが思いっきり中国語だからだ。
孫のために買ったオモチャが「純度100%の中国産モグラたたき」だったら誰でも戸惑うはず。商品ページに日本語で「誰でも簡単に遊べる」と書いてあれば、ほとんどの人が「日本人が簡単に遊べるモグラたたき」を思い浮かべるだろう。
ちなみにグーグル翻訳によると
「幸せなモグラたたき」で……
「南国赤ちゃんの宝物」らしい。
箱から本体を取り出す。たしかに南国の宝物的なビジュアルだ。設定は、南の国で元気に育つモグラの赤ちゃん……をたたくゲームってことか。と思ったら、本体正面に「CRAZY HAMSTER(クレイジーハムスター)」と書いてあって謎が深まる。まあいい。
説明書は入っていなかった。本体底面の電池ボックスに単3電池を3本セットしておく。
それっぽいスイッチを入れたらライトが点灯した。
そして……
中国語の掛け声で元気よくゲームがスタートした。きっと「幸せなモグラたたき!」なのか「南国赤ちゃんの宝物!」なのか「クレイジーハムスター!(だったらヤバいけど)」と叫んでいるのだろう。そこはせめて英語で「スタート!」であってほしかったぞ。
とはいえ、ゲームは普通に楽しめる。光るモグラをたたいて得点を稼ぐルールのようだ。ただ、盛り上がったところでちょいちょい中国語の掛け声が入るのは気になる。「その調子ィィ!」とか「モグラがそろそろ本気出すぞォォ!」とか言っているのだろうか。
中国語の掛け声が入る度に難易度が上がる。テンポの早い音楽に切り替わり、モグラの光るスピードが上がるのだ。掛け声の意味がわかればもっと楽しめるのかもしれないが、意味がわからなくてもそれなりに楽しめる。気づくと夢中になっていた。しかし……
いつまで経ってもゲームが終わらない。モグラを何発たたけば終わってくれるのか。こっちはもう気が済んだのに全く「終わり」は告げられず。時間制限があれば大人数で得点を競えるし、たとえ1人でも新記録を目指して楽しめますよ。と、この場を借りてメーカーに訴えたい。
その後、光っていないモグラをたたきまくって(間違えると減点される)、持ち点がゼロになったらゲームオーバーとなることがわかった。なんというか、もう少し気持ちよくゲームを終えたいんですけど。
ま、もしかしたら制限時間や難易度の設定ができるのかも。簡単な説明書があればよかった。ゲーム自体は面白い。ただ……商品説明の隅っこに「発声が日本語ではございません」と書くのは不親切。んで、タイトルは「中国版モグラたたき クレイジーハムスター」でいい。
・ピコピコモグラキングに激似
さらに言うと、Amazon’s Choice(アマゾンがオススメする評価の高いリーズナブルな商品)に選ばれている「ピコピコモグラキング」が……同商品に激似だったので、これ系の商品に興味のある方は数百円高い「ピコピコモグラキング」を買った方がいいだろう。
私の評価は2。不親切な商品だったがそれなりに楽しめたし「南国赤ちゃんの幸せなモグラたたき、クレイジーハムスター」という意味不明なタイトルは好きだ。中国語がわかる方は試してみてもいいかも。
ただ、同商品が「ピコピコモグラキング」のパクリ商品なら星はつけられない。たまたま似ていただけならすみません。現場からは以上です!
参考リンク:Amazon「モグラたたき 点数表示 音量調節 ピコピコハンマー付属」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.