11月22日の辞職会見以降は公の場に姿を見せていない木下元都議
昨年11月に道路交通法違反の罪で在宅起訴された元東京都議会議員の木下富美子被告(55)。その初公判が1月25日、東京地方裁判所で開かれた。
「昨年7月の都議会議員選挙期間中に無免許運転で人身事故を起こしたことが、再選後に発覚しました。さらに他にも、6回にわたって無免許運転をしていたことが明るみに。ですが木下被告は事故後、メディアの取材に『免停期間が終わる日を勘違いしていた。それまでは一切運転していない』と語っていたのです」(全国紙記者)
NHKによれば木下被告は起訴内容を認めた一方で、無免許運転を繰り返した理由を「選挙のプレッシャーでまともな判断ができなかった」と涙ながらに説明したという。
また朝日新聞によれば、検察側は木下被告が’17年から’21年の間に交通違反を12回繰り返し、過去に4回の免停処分を受けていたことを指摘。その上で「極めて悪質で法令順守の意識が欠落している」とし、懲役10カ月を求刑したという。判決は2月15日に言い渡される予定だ。
そんな木下被告は、検察側からの「車に乗る必要があるのに交通違反を重ねたのはなぜか」という質問に対して、次のように答えたというのだ。
「おっしゃるほどたくさんでしょうか。でもやはり私が認識せず乗り始めたのがいけなかった。1回でも違反すれば罰金がつく認識がありましたが、免許停止につながるところまで理解せず安易にやってしまいました」
■辞職会見では「理不尽な現実」と“恨み節”
被告人質問において「たくさんでしょうか」と切り返した木下被告。そんな彼女は、昨年11月22日に開いた辞職会見で“恨み節”を述べていたことも記憶に新しい。
「仕事がしたくて議員継続を望んでいるにもかかわらず、仕事をさせてもらえないという現実が先日の委員会開会拒否で明らかになりました」
「議員として十分に仕事をさせてもらえない理不尽な現実に悩みました」
議員活動ができないことを「理不尽な現実」と表した木下被告。しかし議会を大きく混乱させた原因は、木下被告がとった一連の行動に他ならない。
「所属していた『都民ファーストの会』は除名処分し、都議会は2度にわたって辞職勧告を決議しました。都議会は召喚状を2度送付しましたが、木下被告は『体調不良』を理由に応じませんでした。3度目の召喚状でようやく登庁したのです。
約4カ月にわたる“雲隠れ”の間も木下被告には議員報酬が支払われ、各所から批判が噴出していました。それでも木下被告は『辞めない』と主張し、議員の座を手放そうとしなかったのです」(前出・全国紙記者)
無免許運転は“選挙のプレッシャー”が原因だと説明した一方で、計16回にものぼる交通違反・免停処分については「たくさんでしょうか」と異論を唱えた木下被告。奔放な答弁ぶりに、SNS上では「反省していない」と呆れ声が広がっている。
《選挙のプレッシャー? 候補者みんな感じることでは?》
《たくさんでしょうか? って、まず免許の意味から説明しないとならんのか?》
《どんだけ自分勝手なんだ…違反12回とかどんな運転したらそうなるんだ…運転向いてないわ》
《何言ってんの、この人??? こういう遵法意識の無い人が都議やってたとか信じられん…》
《まるで反省していない…》
果たしてどのような判決が言い渡されるのか、その行方に注目が集まっている。