国民民主党と都民ファーストが次期参議院選挙で統一候補を擁立するそうです。
「「希望の党」再来も視野 国民民主と都民ファ参院選統一候補擁立へ」(朝日新聞2022年1月13日)
「希望の党」再来を夢見ていると揶揄されていますが、それはそうでしょう。都民ファースト自体が落ち目の状態であり、先の都議会議員選挙では小池氏のパフォーマンスで踏みとどまっていましたが、他方で秋の衆議院選挙では都民ファーストが候補擁立を言い出して頓挫しています。全く当選の見込みがないということ、直接には小池氏から全く相手にされなかったことによります。
その都民ファーストと国民民主党が手を結ぼうというのですから、全くの野合でしかなく、浮揚する要素がありません。小池氏がどのように関わるのかは不明ですが、小池氏も主体的に関与しているようです。
「都民ファと国民民主が勉強会 参院選へ思惑ぴたり、初回講師はあの人」(朝日新聞2021年12月18日)
このときの記事では、東京選挙区ではそれぞれが独自の候補を立てるとありました。
しかし、少なくとも国民民主党には当選の余地はありません。
この野合自体には全く興味がないのですが、私が興味津々で見ているのが連合の対応です。
上記記事にあるように、この野合によって立憲民主党との溝は明らかに深くなります。
立憲民主党との選挙協力を選択しないという意思表示だからです。
立憲民主党の2議席目をぶっ潰すのが今回の国民民主党の選択です。先の衆議院選挙の結果で2議席増は単純に誤差のレベルであって、同党が浮揚途上とは全く言えません。だから都民ファーストとの野合選択だったわけで、立憲民主党と票を食い合う様相です。
ウィキペディアより
さて、連合はどうするのでしょう。
連合は、結構、都民ファーストと親和性があります。
「連合東京が推薦・支持・支援する都議会議員および区市町村議員を掲載しています。」
この東京選挙区には前々回から維新の会が参戦してきているので、立憲民主党などで3議席を確保するのは最初から無理。このまま行けば共倒れ。
比例区で国民民主党が当選させるだけの集票は期待できず、だから連合は立憲民主党との合流を推進してきましたが、ここで頓挫することになります。
連合にはもはや立憲民主党、国民民主党を統合するような力量はありません。
もともと連合に集票力はなく、求心力の低下の象徴となるでしょう。
「国民民主党が立憲民主党との合流を否定 いよいよ連合の旧同盟系とともに終焉を迎える」