半導体メーカーのNVIDIAはクリエイティブアプリとワークフローを強化・加速するためのデザインコラボレーションプラットフォームの「NVIDIA Omniverse」を構築しています。Omniverseは2021年にオープンベータ版がリリースされていたのですが、GeForce RTXシリーズなどのNVIDIA製GPUを使用しているユーザー向けに、無料で提供開始となったことがアナウンスされました。
NVIDIA Makes Free Version of Omniverse Available to Millions of Individual Creators and Artists Worldwide | NVIDIA Blog
https://blogs.nvidia.com/blog/2022/01/04/omniverse-available-free-to-creators/
NVIDIA Studio at CES: Omniverse, Canvas, GeForce RTX 3080 Ti Studio Laptops and More | NVIDIA Blog
https://blogs.nvidia.com/blog/2022/01/04/studio-laptops-omniverse-canvas/
NVIDIAが、オープンベータ版が公開されていたOmniverseを、NVIDIA RTXシリーズやGeForce RTXシリーズのGPUを使用しているユーザー向けに、無料で提供すると発表しました。
OmniverseはNVIDIAのリアルタイム3Dデザインコラボレーションプラットフォームであり、仮想世界シミュレーションプラットフォームでもあります。NVIDIAは具体的な使用例として、「息をのむようなレイトレーシングレンダリング」「物理的に正確なシミュレーション」「フォトリアリスティックなリアルタイムレンダリング」「マルチユーザーデザインコラボレーション」を挙げており、建築・エンジニアリング業、エンターテインメント業、製造業、スーパーコンピューティング、ゲーム開発などの分野で活用できるとしています。
Omniverseの作例は以下のムービーで確認可能です。
NVIDIA Omniverse for Creators | A New Way to Connect and Collaborate – YouTube
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Omniverseを利用することで、アーティストやデザイナー、クリエイターは自身のPC上から3Dアセットやシーンを作成するために、主要なデザインアプリを使用可能となります。具体的にどのようなアプリを利用できるかは以下の通り。また、Autodesk 3ds MaxやPhotoshopといったサードパーティー製アプリをOmniverseと連携させることも可能です。
AUDIO2FACE:AIの力を利用して音声ソースのみで豊かな顔の表情を生成することができるアプリ
CREATE:Pixar USDでシーンをリアルタイムの対話形式で組み立て、シミュレーションし、レンダリングするアプリ
MACHINIMA:RTXクリエイター向けのAIツールキット
KAOLIN:NVIDIAのKaolin PyTorchライブラリと併用することで3Dディープラーニング研究をシンプルかつ加速することができるビジュアライゼーションツール
ISAAC SIM:忠実度が高いフォトリアルな3D環境でロボットをインポート・ビルド・テストできるアプリ
VIEW:パワフルで物理的に正確かつフォトリアルなビジュアライゼーションツール
無料版とは別に、有料サブスクリプション版のOmniverse Enterpriseも用意されており、2022年11月に開催予定のGTCから利用可能になる予定です。
NVIDIAはOmniverseについて、「20年以上にわたるNVIDIAの画期的な作業の集大成であり、グラフィック・AI・シミュレーション・スケーラブルなコンピューティングを単一のプラットフォームにもたらし、既存の3Dワークフローを強化するものです」と説明しています。
なお、Omniverseは以下からダウンロード可能です。
Omniverse Platform for 3D Design Collaboration and Simulation | NVIDIA
https://www.nvidia.com/en-us/omniverse/
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