前回はZoomでのビデオ会議にUSBマイクを使ってみたが、これがとても快適だった。マイクを机の上に置いておくだけで、なにも身に着けずに会話ができるというのは、思っていた以上に解放感がある。
……この記事を書いている時点で、東京都で4回目の緊急事態宣言が解除されてから71日が過ぎた。
私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回はより高音質な環境でハンズフリー通話が利用できないか、手持ちの機材を使って色々と試してみた。
12月6日(月):USBマイク+Bluetoothスピーカーの組合せはNG
先週に引き続き、今日もオフィスの会議室でビデオ会議を行うことになった。ノートPCを持ち歩くのが面倒なので、またiPhoneでZoomに参加しようと思うが、ここでもう少し音質を上げられないか考えてみることにする。というのも、前回は相手の音声がモニター内蔵のスピーカーから出力されていたので、音が少し割れ気味に聞こえていたのだ。
そこで、今回はBluetoothスピーカーを会議室に持ち込むことに。USBマイクとモニターだけでなく、スピーカーも接続した状態でZoomの音声テストをしてみたのだが、どうもおかしい。確かにマイクは音を拾っているのだが、前回ほどには音がよくない気がする。結局、この日の会議ではBluetoothスピーカーを利用しないことにして、前回と同じようにモニターの内蔵スピーカーで音声を出力することにした。
12月7日(火):「USBマイク」を使うと、「Bluetoothスピーカー」から音が出ない……
昨日のZoom会議でマイクの音質がわるくなった件だが、あれからイロイロと調べているうちに原因が分かった。どうやら、Zoomアプリのマイク/スピーカーの設定が「Bluetoothスピーカー」に指定されていたせいで、こちらの声を「USBマイク」ではなく、「Bluetoothスピーカー」の内蔵マイクで拾っていたらしい。
この時、マイク/スピーカーの設定には、【AirPlay】に「スピーカー」と「Bluetoothスピーカー」が、【スピーカーとテレビ】に「USBマイク」が選択肢として表示されていた。PC版のZoomアプリなら、“音声入力はUSBマイク、音声出力はBluetoothスピーカー”といった使い分けができるのだが、どうやらiPhoneでは利用する機器を個別に指定することはできないようだ。
12月8日(水):iPhoneでのハンズフリー通話にUSBマイクは使えるか?
今日も自宅でテレワーク。ある案件で同僚に確認したいことができたので、会社に電話しようとしたところで、机の上に置いてあったUSBマイクが目に入った。iPhoneでは通話中に「スピーカー」ボタンをタップすることで、ハンズフリーで通話ができる。この時にUSBマイクが使えれば、もっとクリアな声を相手に届けることができないだろうか?
さっそく、同僚にハンズフリーモードで電話をした後、一度電話を切ってUSBマイクをiPhoneに接続。同僚に電話をかけなおし、音質を聴き比べてもらうことにした。
【飛田】: もしもし、聞こえているかな? これがUSBマイクをつないだ状態なんだけど。
【同僚】: 聞こえていますよー。でも、ちょっと声が遠いみたいです。
【飛田】: あれ、そうなの? じゃあ、今度はUSBマイクの音量を上げてみるから、聞こえやすくなったら教えてくれるかな。
【同僚】: わかりました! (ゲイン増幅中)……いえ、特に変わりませんね、相変わらず声が聴きにくいです。
【飛田】: う~ん、そっかぁ。じゃあ、音量を下げたらどうだろう?
【同僚】: (ゲイン減衰中)……いやぁ、何も変わらない気がするんですけど。
その後も色々と実験してみたが、USBマイクのミュートボタンを押しても、そのまま同僚と会話できたことで気が付いた。うん、これってUSBマイクが音を拾ってないね。どうやら、USBマイクをiPhoneに接続した場合、Zoomでは利用できても、電話には使えないらしい。残念。
12月9日(木):ピンマイクは通話に利用できるか?
昨日はUSBマイクで電話することに失敗したが、iPhoneでは付属のマイク内蔵型のイヤフォン「EarPods」を使うことで、ハンズフリーで通話ができる。ならば、ライトニングコネクタをステレオミニプラグに変換するアダプタを使い、その先に手持ちのピンマイクを装着してみたらどうだろうか?
こちらも色々と実験してみたが、どうやらピンマイクでは電話中に音声を拾うことができないらしい。というより、録音アプリでテストしてみても音を拾えていなかったので、この接続ではそもそもピンマイクが機能していない可能性が高そうだ。