ロボット犬が機関銃を撃ちまくるムービーがネットに出回る、フェイクとの指摘も

GIGAZINE
2022年07月22日 16時00分
動画



2021年にアメリカのメーカーが銃を背部に搭載した犬型ロボットを発表し、メディアから「来るべき時が来た」と取り沙汰されました。さらに、SNS上で拡散されているボストン・ダイナミクスの犬型ロボット「Spot」によく似たロボットに銃を取り付けて乱射させる動画について、IT系ニュースサイトのMotherboardが分析しました。

Robot Dog Not So Cute With Submachine Gun Strapped to Its Back
https://www.vice.com/en/article/m7gv33/robot-dog-not-so-cute-with-submachine-gun-strapped-to-its-back

問題のロボット犬が銃で射撃を行う動画は、以下から見ることができます。

All the people who laughed off the “worrywarts” years ago for freaking out about the Funny Dancing Robot Dogs ™ should be forced to watch this video once a day for the remainder of the year. pic.twitter.com/WBIrlGah3w

— Sean Chiplock (@sonicmega)


ロボットはボストン・ダイナミクスが市販しているSpotシリーズではないようですが、全体的な見た目や歩き方はSpotによく似ています。


ロボットは立ち止まると、的に向けて射撃を行いました。Motherboardは疑問点として、ロボットが射撃を行うと銃身が大きく跳ね上がるため「反動が制御できていない」と指摘しています。また、ロボットが自律して射撃したのか遠隔操作されているのかも分かりません。


Motherboardによると、ボストン・ダイナミクスはロボットを軍事目的にするユーザーにはSpotを販売していませんが、Spotの模造品や類似品は市場に多く出回っているとのこと。この映像のロボットは、足回りや頭部の形状、関節のカバーから、UnitreeYusuというメーカーが販売している「technology dog」ではないかと、Motherboardは推測しています。


Motherboardは「ロボットの側面にロシアの国旗が貼られている」「銃はロシア製サブマシンガンのPP-19 Vityazと思われる」「後ろに映っている装甲車はウクライナでも目撃されているロシアのBDRM-2」などの点も指摘しています。


実は、このムービーはSNSで拡散される前の2022年3月22日にYouTubeに投稿されています。

Patrol dog robot – YouTube
[embedded content]

動画の投稿者であるAlexander Atamanov氏という人物は、LinkedInのページでホバーバイクメーカー・HOVERSURFの創設者だと名乗っているほか、3月21日のFacebookへの投稿では銃を搭載したロボット犬を「スカイネット」と紹介しています。

冒頭のツイートに返信したあるTwitterユーザーは、投稿の中で「発射時の銃身の先端を見ると、直線で切り取られているところや、銃の輪郭に奇妙なぼかしがかけられている部分があることが分かります。このようなロボットを作ることが可能なことは否定しませんし、おそらく実在もするのでしょうが、この動画は明らかにフェイクです」と指摘しました。

This is pretty clearly fake. Look at the end of the barrel as it fires, it on occassion is clipped with a perfectly straight line, you can also constantly see odd blurring around the gun outline. I don’t deny this is possible, and probably real somewhere, but this is not real. pic.twitter.com/0p2eSyTH60

— Rory Evans (@RoryJacobEvans)

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2022年07月22日 16時00分00秒 in ハードウェア,   動画, Posted by log1l_ks

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