不信感滲み出た秋篠宮さまの会見 – PRESIDENT Online

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「質問にも答える機会があった方が良かった」

秋篠宮は誕生日会見で小室圭さんと週刊誌報道に対して不信感を露わにした。


56歳の誕生日を前に記者会見される秋篠宮さま=2021年11月25日、東京都港区の赤坂東邸[代表撮影](写真=時事通信フォト)

これまでも秋篠宮は毎年の誕生日会見で、長女・眞子さんの結婚問題について、さまざまな形で語ってきた。

だが、今回のように眞子さんの夫である小室圭さんに、冷徹な言葉を使うことはなかった(出典は朝日新聞デジタル11月30日 5:00)。

10月に小室圭さんとひさしぶりに会った時のことを、「印象ですが面会していた時間が20分位でしたので、何か印象に残ることというのは特に私にはありませんでした。ごく普通の会話をいたしました」とそっけない。

娘の結婚相手と3年以上ぶりに会って、通り一遍の挨拶しかしなかった、それも20分程度というのは、秋篠宮の圭さんに対する“不快感”が滲み出ているように思う。

秋篠宮は以前から、結婚する段階になったら、金銭トラブルの経緯を含めて国民にきちんと話すべきだといってきたが、圭さんが出した長文の文書に対しても、

「この春に娘の夫がかなり長い文書を出したわけですね。(中略)私の個人の考えとして、あれを読んでみんながすぐに状況を整理して納得できるというものではないと私は判断しました。そのことから、三つの(皇室=筆者注)行事を行わないこととしました」

説明が不十分だったといい、さらに、入籍直後に行った2人の記者会見も、

「私としては自分の口からそのことについて話をして、そして質問にも答える、そういう機会があった方が良かったと思っております」

会見のあり方、小室圭さんが金銭トラブルについて口頭で説明しなかったことに対して、強い不満を口にしている。

勝手にやってくれといういい方に聞こえる

2人が日本を離れニューヨークで暮らすことについても、

「本人たちがアメリカで生活すると決めたわけですから、それが本人たちにとって一番良いことなんだろうと思っています」

記者から、父親としてどういう思いで送り出したのかと聞かれても、

「そうですね。どのような気持ち。元気で暮らしてくれればいいなという気持ちでしょうかね」

自分の意に沿わない結婚をしたのだから、勝手にやってくれという突き放したいい方に、私には聞こえる。

2人の結婚直後に出した秋篠宮の「コメント」の中にも、2人の結婚を祝福するという言葉はなかったが、ここでも、祝福、幸せに暮らしてほしいという、普通の親ならあってもいい言葉が出てこなかった。

だが、この会見の白眉は、週刊誌の一連の報道やSNSに書かれている文章の中には、明らかに誹謗(ひぼう)中傷のものがあり、「つまり深く人を傷つけるような言葉というのは、これは雑誌であれネットであれ、私としてはそういう言葉は許容できるものではありません」と、いい切ったことにある。

眞子さんも会見で、これまでの週刊誌などの報道を誹謗中傷と批判したが、秋篠宮の口から出ると言葉の重みが違う。

報道に「基準作りをしていく必要」と重大発言

娘・眞子の結婚が公になって以来、さまざまな媒体で報じられ、「私たちの家、秋篠宮家以外の皇室にも影響が出た」とはっきりいっている。

「天皇皇后両陛下がどういうふうに感じているとか、細かいことは私も記憶しておりませんけれどもありましたし、それからもっとはっきりしているのは、この娘の結婚に対して、上皇后陛下がいろいろ言われたとか、こういう考えを持っているというのが週刊誌に出たりもしました。(中略)実際に私もそういうことを聞いたことは一度もないわけですが、なかったということを説明しているのですけれども、それでもその後も続いたということがあり、やはり負担になったことは間違いないと考えています」

ネットの書き込みに対しては容赦がない。

「今そのネットによる誹謗中傷で深く傷ついている人もいますし、またそれによって命を落としたという人もいるわけですね。(中略)誹謗中傷、つまり深く人を傷つけるような言葉というのは、これは雑誌であれネットであれ、私としてはそういう言葉は許容できるものではありません」

ではどうするのか。

「何かやはり一定のきちんとした基準を設けてその基準は考えなければいけないわけですけれども、それを超えたときにはたとえば反論をする、出すとかですね。何かそういう基準作りをしていく必要があると思います」

皇位継承1位の秋篠宮が、メディアの報道に「基準を作れ」と重大発言をしたのである。

「開かれた皇室」というあり方に逆行する

朝日新聞デジタル(11月30日 5:00)によれば、「この方針は宮内庁も同調しているという」。秋篠宮の真意はどこにあるのだろう。

たしかに、眞子さんと小室圭さんの婚約内定延期の理由になった、母親と元婚約者との金銭トラブル報
道の中には、眉を顰(ひそ)め首を傾げたくなるものが多かったことは事実だ。しかし、極端な例を取り上げて、宮内庁が「基準作り」に乗り出すというのはやめたほうがいい。

美智子上皇后が努力して築き上げてきた「開かれた皇室」というあり方に逆行することになるし、宮内庁や政府がメディアに対して言論統制を強めることにつながる危うさを感じる。

秋篠宮や宮内庁には悠仁さんの今後のことが念頭にあるのだろうが、彼を菊のカーテンの奥に隠してはいけない。

メディアの間違った報道はその都度指摘し、訂正させればいい。その役割は、宮内庁の中にそうしたことに詳しい人間を置いてやらせればいい。

その際、新聞記者、それも宮内記者会経験者ではなく、週刊誌やSNSに詳しい人間にすべきだ。

それよりも宮内庁がやるべきは、皇室の人たちの情報をもっと頻繁に流し、国民と皇室との距離を近くする、国民に親近感を持ってもらう努力をするべきである。

眞子さんを「盗撮」したのは日本メディアではなく…

さて、秋篠宮会見の話から、親の意見に背いてニューヨークへ逃避行した小室眞子夫妻の話に移ろう。

小室眞子さんが「盗撮」された。それも動画で。

撮ったのは日本と同じような王室制度があり、エリザベス女王が多くの国民から敬愛されているイギリスのメディアであった。

その予兆はあった。

日本のNEWSポストセブン(2021年11月19日 16:30)が、2人が渡米した翌日の11月15日、小室圭さんが1人で外出するところを追いかけ、パブで友人たちと談笑しているシーンまで隠し撮りして、77枚もの写真を公開したのである。

※写真はイメージです – 写真=iStock.com/Instants

「ダークスーツにブルーのシャツを合わせたメガネ姿の小室さんは、夜8時過ぎに職場から歩いて1ブロックの場所にあるパブに入った。店では先に到着していた同僚らが、小室さんを笑顔と歓声で迎えた。

乾杯を終えると、周囲からはやし立てられた小室さんがスピーチに立った。『メンバーにいろいろと質問されていたよ。彼(小室さん)が何か答えるたびに、周りから「イエス!」といった声が飛んでね、彼も応えるように「イエーイ!」と返していたね』」(居合わせた客=女性セブン12月9日号)

週末には、ノーマスク(ニューヨークではそれが許されている)で自宅の近辺をそぞろ歩く2人の姿を女性セブン(同)がカメラに収めている。圭さんがカメラの存在を認めたのだろうか、目つき鋭く目線をカメラに向けている。

英デーリー・メールは眞子さんの買い物姿を…

そして、11月22日(現地時間)にイギリスのデーリー・メール紙電子版が、小室眞子さんが1人マンションを出て、近所のスーパーへ「はじめてのおつかい」に行く一部始終を動画で撮影して公開したのである。

撮られたのは19日のようだ。眞子さんはヘルズキッチン(彼らが暮らしている地名)にある新しい家の必需品を買うために、「ベッド・バス・アンド・ビヨンド」を訪れた。

日本では見られなかったカジュアルな服装で、約1時間半にわたってバスタオル、ハンガー、収納用のバスケット、ペーパータオルなどを購入する様子を撮っている。

大きな紙袋を下げて戻る途中で迷子になり、通りがかりの人に道を尋ねているほほえましい姿も写っている。

私はこの動画を見ながら「ダイアナ元妃」のことを思い出していた。

ダイアナと結婚したチャールズ皇太子はカミラという年上の人妻と親密な関係にあった(後に2人は結婚)。多くのノンフィクションで描かれているように、ダイアナは表面だけの妃という立場に悩み、彼女自身も不倫に走り、離婚に至ってしまった。

離婚後一般人になったダイアナは多くの男性と付き合っていたが、1997年8月31日深夜、昼夜を分かたずダイアナを追い回していたパパラッチといわれるフリーのカメラマンたちが、ダイアナと男性たちが乗った車を追いかけ、それを振り切ろうとしてトンネルの柱に衝突し、ダイアナたちは亡くなってしまったのである。

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