石破茂氏「韓国の動向注目せよ」 – 石破茂

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 石破 茂 です。

 自民党の「新しい資本主義実行本部」の初会合が昨日開かれ、今後議論すべき論点についての意見が交わされ、私は以下のような意見を申し述べました。

 第一に、資本主義は人口の増加を含む消費の増大を前提としており、現在1年に約50万人、団塊の世代が現世をリタイアする時期には一年に約100万人減少する我が国の人口減少に歯止めをかける施策は不可欠のはずです。人口の減少には出生数の急減が大きく影響しているのですが、提示された論点にはこの明確な記載がないため、これを論点として明示し、解決策を示す必要があるのではないか。

 第二に、資本主義は金利の存在を駆動力とし、借り入れた資金を利子をつけて返済するために勤勉に努力して経済活動を行うのですが、著しい低金利、もしくはゼロ金利が当面は続くという状態においてどのように新しい資本主義を構想するのか。

 第三に、19世紀のドイツの経済学者ゾンバルトがその著作「恋愛と贅沢と資本主義」で論じているように、資本主義は「贅沢(志向)」をその本質としていると伝統的に捉えられていたところ、このような衒示的(顕示的)消費が減少していることをどのように捉えるべきか。

 第四に、医療、食料、教育、エネルギーなどの、そもそも民間の経済活動に必ずしも馴染まない、宇沢弘文氏流に言えば「社会共通資本」とされるものを今後どのように位置付けていくべきなのか。

 これらについて、私自身もよく突き詰めて考えてみたいと思っています。皆様のご知見もお寄せいただければ幸いです。

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