高級チョコレートでお馴染みのGODIVA。そんなGODIVAの高級(?)ココアが、コストコでひっそりと売られていた。1.42kgという大容量と税込5998円という価格のせいか、あまり買っている方は見かけなかったが……GODIVAのココアなんて、美味しいに決まっているのでは?
2021年11月11日時点ではGODIVAの公式HPでも販売されていない、レアな存在でもあるGODIVAのココア。気になったので購入し、一般的なココアとどう違うのか、価格約7分の1の森永「ミルクココア」と飲み比べてみたよ。
・チョコ感が強い
コストコで高く積み上げられていたGODIVAのココア。1.42kgもの大容量な上にシンプルな缶に入っているため見た目に高級感はないが、一般的なココアが300gで300〜400円ほどなので、単純に1gあたりで考えると約3倍ほどお高いココアということになる。
1杯につき45g使用するため、1缶で30杯ほど飲める。1.42kgで税込5998円なため、1杯あたり200円しないぐらいと考えると、そう高級ではない気がしてくる。これで美味しければ、なかなかお得なのではないだろうか。ということで、さっそく飲んでみようと思った──が。
フタが開かない。手で開けようとしても、はまり込んでいてビクともしない。
薄い計量スプーンの柄を無理やり差しこんで、どうにかフタを開けることが出来た。ついでにフタを開けた内側のパッキングも異様に丈夫で、破るのにめちゃくちゃ苦労した。
破り取ったあとの内側パッキング残骸で手を切りそうで少々怖いが、ようやくココアの粉とご対面。見た目は一般的に売られているココアの粉と変わりないが、漂ってくる香りがとても強い。その香りはまさにチョコそのものだ。
比較相手としてスーパーなどでよく見られる、同じ粉状ココアの森永「ミルクココア」を用意した。こちらは300gで税込408円、1杯あたり約27円のココア。1杯あたりの価格はGODIVAの7分の1程度だ。
そんな価格差のあるココアたちを飲み比べていこうと思う。どちらのココアもホットミルクで粉を溶かして飲むことが推奨されていたので、パッケージに書かれている容量を守って牛乳を温め……
まずはGODIVAの方から飲んでみる。ほんのり甘く、とにかくカカオというか、チョコの香りと風味がめちゃくちゃ強い。GODIVAのカカオ50%チョコを、そのまま溶かして飲んでいるような味わいだ。チョコのほんのりとした苦味とコク、風味がしっかりと感じられて、チョコ好きとしては嬉しい。
牛乳で溶かしたにも関わらず、牛乳のコクなどは全然目立っていない。とにかく、チョコが全面的に出ている。ホットココアというよりも「ホットチョコレート」と言われる方がしっくりくるような飲み心地だ。ホットココアとホットチョコレートに厳密な違いはないらしいが。
一方で森永のミルクココアは、とにかく甘い。そしてGODIVAとは対照的に、ミルク感が物凄く強い。カカオの風味はほんのりで、ひたすら甘さと濃厚なミルク感が味わえる。カカオの香りや風味が微かなだけに苦味もなく、カカオの苦味が嫌な方でも飲みやすいだろう。
どちらもパッケージに書かれた容量を守りGODIVAの方は粉45gに牛乳250ml、森永の方は粉40gに牛乳240mlで作ったにも関わらず、GODIVAの方だけチョコ感、森永の方だけミルク感が出たのか。不思議に思って原材料名を見てみると、GODIVAの方にだけチョコレートパウダーが、森永の方にだけ脱脂粉乳やクリーミングパウダーが入っていた。
GODIVAの方は売りであるチョコレートを、森永の方は「ミルクココア」をうたっているだけにミルク感を出したかったのだろうか。それぞれが狙った味をしっかり発揮しているのを感じ、ココアのプロ意識(?)に感動してしまった。
GODIVAか森永の「どちらが良かったか」を決めたかったが、味の方向性が違いすぎて「こっちが良い」と比較できる感じではない。正直に言うと、両方それぞれ美味しかった。あえて言うなら、チョコレートの風味を楽しみたいときはGODIVA、甘いものがほしいときは森永、といった感じだった。
ちなみに筆者は色々なものに唐辛子を効かせて味わうのが好きなのだが、唐辛子に合うのはGODIVAの方だった。チョコレートのコクと、爽快感のある香り豊かな山形県・赤湯の唐辛子がめちゃくちゃ合う。
これからの季節、温かいココアを飲んでホッと一息つきたくなるときは多くなってくるだろう。そんな方には是非、GODIVAのココアも森永のココアもオススメしたい。ついでにココアへ唐辛子を入れるのもオススメしたい。ほこほこ暖まります。
参考リンク:『GODIVA』公式HP、『森永 ミルクココア』公式HP
執筆:伊達彩香
Photo:RocketNews24.