SSDは半導体メモリを使用した補助記憶装置であり、HDDに比べて読み書き速度や静音性、消費電力、衝撃耐性の面などで優れています。SSDはさらにSATAやNVMeなど複数の接続規格に分かれていますが、これらの規格がどのようなものなのかをクラウドストレージサービスを提供しているBackblazeが解説しています。
NVMe vs. M.2 Drives: Which SSD Is Right for You?
https://www.backblaze.com/blog/nvme-vs-m-2-drives/
◆SATA
SSDの接続規格の1つがSerial Advanced Technology Attachment(SATA)と呼ばれるもの。SATAは従来から一般的に使われてきた規格であり、転送速度は最大6Gbpsです。
BackblazeはSATAについて、セットアップが煩雑になる点を欠点としてあげながらも、一般的に低コストなため汎用ドライブを探している人にはオススメだとしています。
◆NVMe
次の接続規格がNon-Volatile Memory Express(NVMe)というもの。仕様上限界転送速度の6Gbpsを超えることができないSATAの代わりとして、さまざまな企業の協力のもとこの規格が開発されました。NVMeは理論上最大40Gbpsの転送速度を実現しているため、ゲームプレイや動画編集に最適ですが、価格が高いことが難点だとBackblazeは評しています。
◆M.2
Backblazeは接続方式「M.2」についても解説。M.2は従来の2.5インチのものよりも小型のもので、ケーブル不要でPCのマザーボードに直接接続するタイプのものです。SATAにもNVMeにも対応し、汎用性の高さとサイズからゲーム機などがこの接続方式をとっていることもあります。代表的なものはPlayStation 5で、先日のソフトウェアアップデートにより正式にM.2 SSDに対応しました。実際にSSDを取り付ける手順は以下の記事で確認できます。
PlayStation 5にSSDを増設してロード時間や起動時間の変化を確かめてみた – GIGAZINE
また、どのSSDを選べばよいのかについてBackblazeは「技術的制約」「予算」「ニーズ」「速度」を考慮すべきだとも指摘。NVMeはSATAよりも高性能である反面、一部の古いデバイスにはNVMe接続に必要なコンポーネントがなかったり、NVMe接続のパフォーマンスを最大限に発揮するためにCPUをアップグレードする必要があったりします。
また、NVMeはSATAに比べて高価であり、同じ容量でも価格に倍ほどの開きが出ることも。Blackblazeは「大量のファイル転送やゲームで高パフォーマンスを発揮したい場合は、高価格のNVMe SSDに投資する価値がある」としています。
BlackblazeはSSDを取り換える前に必ずデータのバックアップを行い、デバイス上とローカルストレージ、遠隔地の3箇所にデータを保存しておくよう推奨しています。
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