Slackの導入事例を紹介するオンラインセミナー「Why Slack? 導入事例セッション」を、Slack Japan株式会社が8月24日に開催した。今回のテーマは「Slack+Salesforce連携」。株式会社ニューズピックスの蒲原慎志氏(Corporate Planning Division Business Management Team Leader)は、基幹システムとしてSalesforceを採用した場合のSlackの使い方としていくつかの事例を挙げた。
SlackとSalesforceを組み合わせて「取引先の反社チェック」を自動化
SlackとSalesforceを組み合わせた自動化システムとして、取引先が反社会的勢力(反社)ではないか確認する「取引先の反社チェック」がある。従来は、担当者がSalesforceに取引先の情報を登録、反社チェックシステムで確認を行い、問題がなければ再びSalesforceに登録していた。これでは、「取引先が2倍だと作業は2倍」ということになる。
自動化後は、担当者がSalesforceに取引先の情報を登録すると、自動的に反社チェックシステムで確認。問題がなければ担当者にSlackで通知が届く。さらに、Slackを活用してこの取引先情報をほかチャンネルにも流すため、多くの従業員の目に触れることになる。
SlackとSalesforceで、営業とクリエイターが連携
また、営業からコンテンツ制作管理も自動化されている。従来は、営業がSalesforceの営業管理に登録。コンテンツ制作のスケジュールやデザイナーなどのコンテンツ制作担当への仕事の割り当てなどは、Excelなどで手動で管理していた。さらに制作担当はSalesforceに進行管理も登録と更新を行っていた。
自動化後は、営業がSalesforceに起票すると、営業管理とクリエイターにSlackで通知が送信される。そのあとは、クリエイターへの仕事の割り当てや進行状況をSalesforceに登録する。コンテンツの制作においては、前の工程をほかのクリエイターが行っており、それが完了したら次のクリエイターに渡すということがある。1つの工程が終了したということをSalesforceに登録すると、次のクリエイターにSlackで通知が届く。そのため、「Slackで通知が来たら作業が開始できる」という環境が整ったとしている。
蒲原氏は、SlackとSalesforceの連携や自動化はこれからも進めていき、将来的には「Salesforceを開かなくてもSlackで完結できるようにしたい」としている。
一般企業でも利用が広がっているビジネスコミュニケーションツール「Slack」。Slack Technologiesの日本法人であるSlack Japanはこのツールのことを“ビジネスコラボレーションハブ”と表現しており、あらゆるコミュニケーションやツールを一元化するものと位置付けている。本連載「週刊Slack情報局」では、その新機能やアップデート内容、企業における導入事例、イベントレポートなど、Slackに関する情報をお届けする。