【不安】コロナ禍で海外へ行ってみた! 出入国の意外な落とし穴や注意点など

ロケットニュース24

海外では外国人観光客の受け入れを再開する国も出はじめた。日本は現在まだその段階にないものの、先月26日からは海外渡航者向けに『新型コロナワクチンパスポート』が発行されるなど、海外行きは夢じゃなくなってきている。

ただし当然ながらコロナ禍以前のように「気軽に海外旅行」とはいかない。私は去る8月15日、入念な下準備のもとスペインへ出発したのだが、出入国にあたっては想定外の事態も待ち受けていた。参考までに順を追ってお伝えしておこう。

・苦悩した日々

まず現在、日本からの渡航者に対する諸外国の入国条件は大きく3段階に分かれる。

①入国後、一定期間の隔離が必要
②出発直前のPCR検査の陰性証明書が必要
③どちらも不要

まず①の基本的な隔離期間は14日間。ただし「ワクチンパスポートの提示」や「数日間隔離した後のPCR検査で陰性」など、一定の条件を満たした場合は期間が短縮(または免除)されるケースも増えてきている。

②のPCR検査証明書は英語で書かれたものを用意する必要がある。日本では限られた場所でしか発行してくれないため、突然の日程変更に弱いのがネックだ。都内のセンターに問い合わせたところ「出発の2日前にだ液を採取する」とのこと。早すぎても遅すぎてもダメ。費用は1〜3万円ほどと決して安くない。

③についても「ある日突然変更になるかもしれない」という問題がある。現に今年1月、EUは「日本からの渡航者の入国を原則禁止する」と急に発表した(現在は解除)。あのとき航空券を持っていた人は生きた心地がしなかっただろう。

また現在、日本から各国への直行便は減便傾向にある。よって第三国でトランジット(乗り継ぎ)を行うのだが、注意したいのは “トランジット利用者にも何らかの制限を設けている国もある” ということ。

したがってコロナ禍の海外渡航は、事前に「渡航国」と「乗り継ぎ国」両方の入国ルールをよ〜く調べ、変更がないか逐一チェックしておくことがカギとなる。不測の事態で計画がダメになった場合はキッパリ諦める覚悟も必要だ。


・成田で落とし穴

さて幸いにも、私の乗る「カタール(乗り継ぎ)〜スペイン」ルートに特別なルール変更はなかった。しかし出発2時間前に成田空港へ到着した私は、チェックインカウンターへたどり着く前に職員の方に呼び止められてしまう。


空港の人「スペインのアプリはダウンロード済みですか?」



……スペイン入国にあたってQRコードが必要なことは知っていた。しかし私はてっきり、到着後にダウンロードすればいいと思い込んでいたのだ。職員の方は「記入を完了させないと出国させませんよ」といった厳しい雰囲気。慌ててダウンロードすると……

長い……そしてもちろん全編英語っ……!


・あれほど調べたのに

この『スペイン旅行前健康状態申告システム』(SpTH)に記入する内容は名前や住所、現地での滞在先、健康状態など。やたらと長いうえ文法的に理解しづらい項目や、現在いくつかのシステム上のバグもみられる模様。

スペイン以外にも、入国に際してアプリのダウンロードが必要になる国は多い。これは日本も例外ではなく、スマホを所持していない場合は「レンタルするように」と厚生労働省から通達が出ているほどだ。私など職員の方に隣で指導していただいたにもかかわらず結局記入に20分以上を要したので、事前に準備を済ませておいたほうが賢明だろう。

また空港では職員の方から、過去に受けたことのないような質問をたくさん受けた。「帰りのチケットはあるのか」「仕事で渡航することを証明してくれる人はいるのか」「入国を拒否された場合、帰りのチケットを購入できるだけのキャッシュを持っているのか」などなど……めっちゃビビらせてくるやん。

ダウンロードと質問攻めで大幅に時間をロスし、誰もいない空港をダッシュするハメになったぞ。

そして飛行機は離陸し……

あっさりと経由地のカタールへ到着した。


・震えて過ごした23時間

コロナ禍で初めて降り立つ外国の空港……誰もが距離を保ち、キッチリとマスクを着用している。しかしそれ以外は拍子抜けするほどコロナ以前と変わりないように見えた。

こう言っちゃナンだが、お通夜のように暗い雰囲気の成田空港とは空気が違うな。

カタールでの待ち合わせは約4時間。成田空港でビビらされた私は、スペインで入国を拒否された場合の言い訳を必死に考えていた。スペイン行きの飛行機が少し遅れたことも不安な気持ちに拍車をかける。

ちなみに成田〜カタール便はガラガラに空いていたのだが、カタール〜スペイン便はギュウギュウの満席状態。そのほとんどが観光客だと思われた。現在の日本では考えられない光景だ。


そしてスペインに到着。果たして無事にイミグレ(出入国管理)を通過できるのでしょうか? 緊張の瞬間……



……は、10秒で終了。


・運の要素もあるかも

イミグレのお兄さんは何も質問してこなかったばかりか、「エンジョイ!」とばかりに笑顔で親指まで立ててくれる始末。想像の1000倍ウエルカムな対応だ。なんだか拍子抜けだなァ。

ところで成田で必死に記入した入国アプリだが、どうやら現地で記入してもOKだったらしい。「なら、あんなにビビらせんでも……」という気もしたが、まぁ異国の空港であの入力作業をやるのは結構シンドかっただろう。日本で記入しておいてヨカッタ。

現在スペイン在住の香月実穂記者(姉妹サイト『Pouch』のライター)は昨年EU内からスペインへ入国しようとした際、イミグレで5時間以上も足止めを食らった経験があるらしい。スムーズに入国できるか否かは運の要素もあるとみたほうがいいかもしれない。

取得しておいたQRコードを見せれば入国手続きは完了。

私はあっさりとバルセロナの街へ繰り出すことができたのだった。


……と、いうわけで自宅を出発してからのべ30時間に及ぶ長旅は無事成功。何度も言うように渡航先や経由地によって条件は異なるが、しっかりと下調べさえすればコロナ禍の出入国は怖くない。渡航を予定している人の参考になれば幸いである。

最後にくれぐれも注意してほしいのが「日本へ帰国後は例外なく2週間の隔離期間が必要」という件だ。また「所定のフォーマットを用いた検査証明書」の提出も必要となる。決して気軽に海外旅行へ行けるわけではないことをご留意いただけますように。

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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