夏がやってきました
うちに般若の面がふたつある。
ひとつは買ったもの、ひとつは父が作ったものだ。
ふたつあるから前後につけることもできる。
いや、人じゃなくて自転車の前後につけたらかっこいいんじゃないかな。
ビニール紐できゅっと縛っただけのだが、とてもかっこいい自転車になった。いや、自転車はこの姿が正解で、面がついていないのが間違いだ。そう思う。
般若の面がついた自転車が来たなと思って振り返ると後ろにも面がある。面の造形だけではなく、前後につけるコンセプトもいけてる。
車にもヘッドライトとテールランプがついているので理論上もおかしくはない。
常々子ども用シートの迫力にたじろいでいたのだが、それに負けてない。妻はこれを見て「隣の自転車の人が戻ってきたら、横にやべえ自転車止まっちゃったな」って思うだろうと話していた。
この自転車で駅にでかけてカルディで買い物したので、帰りは「般若-カルディの紙袋ー般若」という組み合わせになった。
般若自転車が早くもソフィスティケイテッドされた。
般若が般若の自転車に乗っているのだ。
アンパンマンも自分のあたまの形の車に乗っていた。なるほど、アンパンマンはこんな気分か。なかなか自尊心が満たされて心地よい。
そして顔につけている面は父が作った作品である。父の形見を活用しているので母も喜ぶかと思い、写真をメールしたところ「通報されるかもね」との返事があった。
こうして近所の名物おじさんが誕生する
当然、次のステップは般若の目を光らせることである。その次はスマートスピーカーにしてぱくぱく喋らせることだ。
この夏は忙しくなりそうだ。