入国の五輪関係者 甘い感染対策 – 大串博志

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今日、朝のNHKニュースで、入国したオリンピック大会関係者が、感染症対策をどのように実行しているのか、という点について特集をしていました。

政府は、「プレイブック」に詳細に感染症対策を書き込んでいて、これを実行させるので大丈夫、と答弁するのが常です。

しかし今日報道された実態は驚くべきものでした。

まず、プレイブックを読んだかという問いに対して、あっさりと、「読んでいない」と答える外国人大会関係者。

そして、入国後は3日間の隔離、14日間の行動制限等が決められていますが、取材をしてみると、到着した当日にブラブラと町を歩いてる大会関係者も。

さらに大会関係者が多く宿泊しているホテルを取材してみると、一般客と動線が分離されていると思いきや、朝食は一般客と同じレストラン。

そして、これまで政府は「監督者」が、入国した大会関係者がプレイブックに沿った行動をしているかキチンと確認するから大丈夫と、ずっと説明してきていました。しかし今日の取材では、この「監督者」はホテルの一角に一人座っているのみ。大会関係者と話すことも基本的にないと。すなわち全く「監督」になっていません。

東京では、今日は一気に1100人を超える感染者を記録しました。このような中、プレイブックを通じた感染防止策が十分に機能しないと、大会を起点としてクラスターすら発生しかねません。そうなると大会の継続性についてさえも疑問が出てきかねません。

私たちは、プレイブックには穴があるとして、更なる見直しを提言してきています。大会開催は直近となっていますが、やはりこのプレイブックは真の実効性を確保するためにも、見直しを行うべきです。