今回の芥川・直木賞に「新しさ」 – 海住恒幸

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18日告示、25日投開票の日程で松阪市議選を迎えようとしています。

これとはまったく関係はありませんが、14日発表のあった第165回芥川賞・直木賞の受賞作(それぞれダブル受賞の4作)は、選挙が終わったらぜひ読んでみたい作品だなあと、楽しみはあとにとっておきたくなるニュースでした。

わたしは、これまで、芥川賞をとったからといってその本に飛びつくようなことはありませんでした。直木賞のほうは、たまたま読んでいた作品が受賞するということはよくありました。

が、今回は、そのいずれでもなく、受賞4作品のプロフィールを知るにつれ、それぞれの作者のバックラウンドと作品のモチーフ、社会的背景がどれも興味深く、もれなく、4作を読んでみたいと思いました。

「コロナ禍が影を落とす異国の街に、東日本大震災の記憶、現実と非現実の境界を重ねて描いた」(朝日新聞)という芥川賞の『貝に続く場所にて』を書いた石沢麻依さんは仙台市出身でドイツ在住。

同じく芥川賞の『彼岸花が咲く島』は、台湾人である李琴峰さんが、母語ではない日本語で書いた。「ニホン語」と「女語(じょご)」という2つの言語がある架空の島を舞台にジェンダーをめぐる物語という。

なんか、時代が新しい。

直木賞のほうも、奈良仏教史の研究者を経た澤田瞳子さんの『星落ちて、なお』とは、佐藤究さんの『テスカトリポカ』とはいったい?

4作抱えて家に戻る楽しみは、再来週に!

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