飛行機の速度でコンテナが届く!
イーロン・マスクが構想を発表したのち、2013年に設立されたHTT(ハイパーループ・トランスポーテンション・テクノロジーズ)。彼らが作ろうとしている「ハイパーループ」は、大きなチューブの中の空気を減圧して、その中を音速(時速1,225km)に近いスピードで人や貨物の入ったカプセルを移動させる、次世代交通システムです。
ハンブルグにできる「ハイパーポート」計画
そのHTTが、このたびドイツで港の運営を行なっているハンブルク自由港倉庫建築組合(HHLA)と提携し、高速でコンテナを移動させられる「HyperPort(ハイパーポート)」建設の計画を発表しました。
これはポッドに6m長のコンテナを2個、もしくは12~13m長のコンテナを1個を積載でき、ものの数分で何百km先の届け先に貨物を送り届けられる、というもの。なんと1日に2,800個のコンテナを輸送できるというのです。
最高時速600kmという爆速だからこそ、1日に2,800個ものコンテナを運べるわけですね。積み下ろしは天井がパカっと開き、専用クレーンで行なわれるだけでなく、地上の運送ユニットが2台1組で無人というのがまた未来的です。
“Alternative fuels, electric propulsion systems, wind-powered vessels – there’s progress when it comes to making cargo shipping more sustainable, but it’s still painfully slow.”https://t.co/VHbjDw8SNS#Logistics#Shipping#Ports#Transportation#Innovation
— HyperloopTT (@hyperlooptt) July 9, 2021
サスティナブルで時短に貢献
「ハイパーポート」から各地へ経路が伸びれば、長距離トラックに頼らないので排気ガスが削減でき、持続可能な運送方法としてだけでなく、世界最速で超絶な時短を実現できますね。
この計画は、スペインのエンジニアリング会社CT Ingenierosも加わり開発が行なわれます。完成はまだ先の話ですが、10月に行われるITS World Congressという世界会議にて、VRを使ったデモンストレーションがお披露目されるので、そこでもうちょっと全貌が分かるようになるかと思います。
動画を見ると、ハンブルグからニュルンベルク、ベルリン、ケルン、ミュンヘン、ウィーン、グラーツ、そしてパリにも経路が伸びる計画のようです。実際どこまで、そしていつ実現するかまでは詳細がありませんが、どんな革命が起こるか楽しみですね。
Source: YouTube, Twitter, HYPERLOOPTT via INTERESTING ENGINEERING