ゲームソフト「バイオハザード ヴィレッジ」のPC版に備わったデジタル著作権管理(DRM)技術「Denuvo」がハッカーらに破られ、海賊版が流出しています。海賊版はパフォーマンスに影響を与えるとされるDenuvoがなくなったことで画面の「カクツキ」がなくなり、パフォーマンスが向上したと報じられています。
Resident Evil Village crack completely fixes its stuttering issues
https://www.dsogaming.com/news/resident-evil-village-crack-completely-fixes-its-stuttering-issues/
ゲームを違法な複製から保護する「Denuvo」は2014年9月に登場したDRM技術の1つ。アカウントとゲームをしっかりと紐付けて実行ファイルの改ざんを防ぐこの技術は「最強のコピーガード技術」と称され、多くのAAAタイトルに導入されていますが、一方で「ゲームのパフォーマンスに悪影響を与える」として、一部のファンからは大きく批判されています。
最強のコピーガード技術「Denuvo」はゲームパフォーマンスに悪影響を与えるのか、徹底的な比較検証の結果は? – GIGAZINE
2021年5月に発売された「バイオハザード ヴィレッジ」にもDenuvoが搭載されているのですが、以前から「Denuvoの影響か、画面のカクツキが発生する」との声が上がっていました。そんな「バイオハザード ヴィレッジ」のDenuvoについて、ハッカー集団のEMPRESSが「クラックに成功した」と発表。さらに、カクツキの原因を特定したと述べています。
EMPRESSによると、「バイオハザード ヴィレッジ」にはDenuvoに加え、開発・販売元であるカプコンの独自DRM技術「Capcom Anti-Tamper」が搭載されており、これこそがカクツキの原因であったそうです。EMPRESSは「ゾンビを倒す際に発生するようなカクツキは全て修正された」と述べています。また、EMPRESSは「カプコンのDRM技術がDenuvoの仮想マシンを難読化し、動作をさらに遅くさせていた」と述べ、怒りをあらわにしています。
ユーザーの1人は実際に海賊版をダウンロードし、オリジナルと比較した動画を公開しています。右側に表示されるDRMが無効化された海賊版はカクツキがなく、FPSを始めとする各パフォーマンスが向上しているのが分かります。
この件を報じたゲーム専門ニュースサイトのDSOGは「海賊版を使用することは勧めない」と述べつつ、「過去2カ月間にわたりユーザーが修正を求めていた問題の原因が著作権侵害のおかげで明らかになった。海賊版でゲームのパフォーマンスが向上するのを見るのは本当に残念だ」と述べました。
この記事のタイトルとURLをコピーする