彼は70歳。今でも登山に出かける人物だ。このほど経営していたソフトウェア会社を大企業に売却し、今ではそこの一般社員だ。こうして彼は、50代から60代前半のITプロフェッショナルと共にメインフレームソフトウェアやシステムチューニングを担当している。
このようなことは、大企業で特にめずらしいことではない。年配の人材はプロプライエタリな技術のスキルを持ち、細かなシステムチューニングに関しては若者よりコンピュータの「内部で何が起こっているのか」をよく理解しているためだ。
年配の人材の多くは、自分で会社を経営したり上級IT管理者の役職についたりしていたものの、もうその役目からは退きたいと考えている。そのため自分よりも若いマネージャーの下で働くことになり、お互いに違和感を覚えることもある。
ここで状況は、次のような行き詰まりを見せる。
皆さんの部下となる年配スタッフは、皆さんよりITの知識に長けていることが多い。そのため、皆さんは、上司でありながら管理権限をふりかざすことに違和感を覚えるかもしれない。
もし自分がこうした年配スタッフを管理する上司となった場合、どうすれば良いのだろうか。