AIdeaLab、文字デザインの見本から日本語フォント1万4000字以上をAI自動生成–特許出願

CNET Japan

 AIdeaLabは、大量の文字形状(グリフ)データ作成が必要な日本語フォント制作作業について、AIで省力化する技術を開発。そして、この技術をAIによるフォント生成システムとして特許出願した。

数文字分の見本から1万4000文字以上をデザイン(出典:AIdeaLab)
数文字分の見本から1万4000文字以上をデザイン(出典:AIdeaLab)

 明朝体やゴシック体といったフォントを作るには、デザイナーが1文字ずつ手作業で形状を描き、データ化する必要がある。文字の種類が比較的少ない英語など用のフォントであれば、無理のない作業量で制作可能だ。しかし、日本語の場合は文字数が膨大で、1種類のフォントを作るだけでも長い時間と大きな手間がかかってしまう。

 そこで、AIdeaLabは、深層学習(ディープラーニング)や敵対的生成ネットワーク(GAN)を活用し、フォント制作作業の大部分を自動化できるようにした。この生成システムにはあらかじめ大量の既存フォントを学習させてあり、新たにデザインした数文字分のデータを与えると、特徴を抽出して、その特徴を反映させたスタイルで1万4000種類以上の文字デザインを自動生成する。

 フォントの出力結果は、ピクセルデータでなくベクトルデータだ。そのため、拡大や縮小をしても滑らかな形状を保つ、実用的なフォントとなる。

 特許出願では、フォント生成技術に加え、この技術を使う際の各種UIも対象とした。さまざまなフォント生成アプリやサービスを想定している。

 今後は、フォント制作会社向けのフォント生成補助ソフトウェアを開発する予定。

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