新大久保といえば韓国文化の街として全国的に知られている。ここに来れば、定番の韓国料理から最新トレンドのスイーツまでひと通り味わうことができる。割と頻繁に足を運んでいるのだが、最近まで実態を知らなかった味がある。それは「韓国式中華」だ。
一般的な中華料理とどう違うのだろうか? 食べてみないとわからない! ってことで、食べてみたら知ってる中華と全然違った! クロスオーバーした食文化はこんなにも違うのか!!
・韓国式中華初体験
人生初の韓国式中華に挑んだのは、新大久保・職安通り沿いに2022年5月にオープンした「ブクギョンチャジャン」というお店だ。
このお店は韓国のチャジャンミョン(ジャージャー麺)チェーンとのこと。メニューを見ると、看板商品の「チャジャンミョン」は単品税込590円で、タンスユクとセットで税込1290円となっている。
タンスユクとは「韓国風モチモチ酢豚」と書いてある。写真を見る限りでは、私の知ってる酢豚とは様子が違うようだが……。セットで頼んで、味をたしかめてみるとしよう。
一緒に「コパン」(税込390円)と呼ばれる揚げミルク花巻パンを頼んだ。
・違う! 全然違う!
そしてこれが出てきた品々だ。ランチにしては頼みすぎたかな……。
まず驚いたのが酢豚。これ酢豚なの? “あん” と揚げ豚が別々に盛られており、あんを豚にかけても良いし、豚をあんにディップしても良いらしい。
豚はカリっと揚がっていてサクサクとした歯ざわり。あんは甘く、具材ににんじん・キャベツ・紫キャベツ・きくらげが入っている。見た目も味も食感も中華と全然違う。……けど、これはこれで美味しい。
ジャージャー麺もまた中華と違って味付けは甘め。グリーンピースが乗っかっているせいか、ミートソーススパゲッティみたいに見えてしまう。濃厚で口当たりが重そうではあるけど、食べると意外とあっさりしていた。
本来は箸を両手に持ってしっかりかき混ぜて食べるらしいんだけど、その流儀さえ知らなかったよ。これまた中華と違うけど美味しい。クセになる味である。
そして揚げミルク花巻パンだ。花巻パンをあまり食べる機会はないので中華との違いはわからなかったけど、これがとってもウマかった!
表面カリカリ、中はふんわり。たっぷりの練乳を付けて食べると立派なスイーツ! ジャージャー麺の残ったソースを付けて食べてもウマし! である。
ということで、初体験の韓国式中華は驚きと美味しさの連続であった。都内にはここのほかにも韓国式中華を提供するお店がある。ひょっとすると、今後新たなトレンドになるかも。クロスオーバー料理のこれからが楽しみだ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 ブクギョンチャジャン
住所 東京都新宿区百人町1-5-4
時間 11:00~22:00(L.O.21:30) 2022年7月より24時間営業予定
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24