コロナウイルスの流行に伴い、食品の宅配やテイクアウトのニーズが高まった。そんななか、スマートフォンを活用した顧客体験の変革は、企業が取り組むべき至上命題となっている。
牛めしの「松屋」で知られる株式会社松屋フーズも、2016年からお弁当の事前予約や宅配依頼をネットやアプリで実施できる「松弁ネット」という会員サービスを通して、モバイルマーケティングを強化。さらに、最近ではPayPayアプリと連携するなど、ますますその利便性を向上させている。
「『松弁ネット』の会員登録数が増えてきたため、顧客データを活用することで、より売上に繋がる施策を実施したいというニーズが社内で出てきた」と、松屋フーズ 販売企画部 販売企画グループ 兼 CRMデジタルプロモーショングループ チーフマネージャーの田中英介氏は語る。「しかし、弊社の場合、初期投資に大量なコストと工数をかけられないため、スモールスタートしながら投資対効果を検証できるツールを探しており、b→dashの導入を決めた」。
スモールスタートしながら投資対効果をもとに機能拡張を進めるという全社の方向性のもとで、どのような観点でマーケティグツールを選定したのか? どのようにツールを活用しているのか? 「松屋」だけでなく、「松のや」「マイカリー食堂」「すし松」など、さまざまな飲食店を全国に約1200店舗出店している松屋フーズのモバイルマーケティングを、田中氏のインタビューから探っていく。
◆ ◆ ◆
ーーモバイルマーケティング実施のきっかけは、何だったのでしょうか?
2016年に「松弁ネット」のサービスを展開した当初、会員登録した顧客への販売促進施策は、実は実施していませんでした。というのも、投資するツールコストや準備/運用工数に対して、どれほど効果が見込めるかわからなかったからです。
特に、販売促進施策の実施に必要なデータを準備するためには、Webの顧客データや注文データ、商品データ、ポイントデータ、また、アプリにおける注文データなど、複数のデータを加工/統合する必要があります。その作業にはSQLと呼ばれるプログラミング言語が必要なので、SQLが書けるエンジニアの稼働、または社外のシステムベンダーへの依頼が必要です。そのため、非常に工数がかかると想定しており、なかなかツールの導入に踏み切れずにいました。
しかし、その後、「松弁ネット」の会員登録数が順調に増えてきた際に、顧客データを活用することで、より売上に繋がる施策を実施したいというニーズが社内でもあがってきました。そこで、一度データマーケティングツールをスモールスタートで導入/運用してみて、施策の実施に工数がどれくらい必要か、どれくらいの成果が創出できるか、投資対効果を検証したいと考え、複数のマーケティングツールの話を聞き始めました。
松屋フーズがb→dash導入前に抱えていた課題
ーーそこで、b→dashを導入したそうですね。決め手はなんでしたか?
b→dashを選んだ理由は、大きくふたつあります。
ひとつ目は、施策実施に必要なデータの加工や統合作業を簡単に実施できる、という点。b→dashでは、データパレットというデータの加工や統合をノーコードで実施できる機能を保持しており、SQLなどのプログラミングスキルがなくても、画面上の操作だけでデータを活用することが可能です。そのため、社内の自部署のメンバーだけでも施策に必要なデータの準備ができるので、コストと工数を大幅に削減できると感じました。
ふたつ目は、MAの機能と、データの加工/統合の機能を網羅的にひとつのツールで保有していたという点です。b→dash以外のツールは、MAの機能とデータの加工/統合の機能で、それぞれツールが分かれていることが多かった。そうなると、複数のツールの操作方法を覚える必要があったり、ツール間のデータ連携が必要だったりするため、運用面において余計な工数が発生すると思ったのです。
でも、b→dashはMAやweb接客、Push通知などの複数のツール機能をAll in Oneで利用可能。そのため、各機能の操作方法も同じですし、他ツールとの連携の必要もありません。つまり、社内の工数を大幅に削減できるわけですね。
また、弊社の場合、ツール利用をスモールスタートしたいというニーズもありました。そこで、まずはWebデータを手動連携し、MA機能のみを利用して、ツールコストを抑えた運用を行ったのです。成果がでればWebデータを自動連携し、そこにアプリのデータも統合して、web接客やアプリのプッシュ通知など、ほかアプリの利用を行う、といったような拡張型の運用を希望していました。その点、b→dashはAll in oneがゆえに、使いたい機能を選んで使うことが出来ますし、機能追加や新規施策の追加もスムーズにできるので、拡張性がある点も魅力的でしたね。
b→dashはデータマーケティングに必要な機能をAll in Oneで網羅している
ーーなるほど、そうしたフレキシブルな運用で実現できたことについて、教えていただけますか?
まずは手動連携したWebデータをもとに、会員に対して期間限定商品のおすすめメールを配信する施策を実施してみました。その結果、実際にそのメール経由で売上にも繋がり、投資対効果が合うことを確認できました。その後は、Webとアプリのデータを自動連携して統合し、そのデータをもとに売上に繋がる施策を実施しつつ、分析の機能も活用させていただいています。
成果という面では、メールの開封率が50%と、非常に高いパフォーマンスを実現したことですね。メールからの注文件数も想定よりもかなり多くいただくことができています。
また、施策に必要なデータの準備という点では、b→dashではノーコードでデータを準備できます。そのため、エンジニアの作業工数もシステムベンダーへの発注も不要となり、マーケティング部門のメンバーのみで、約30分程度で施策に必要なデータを準備できるようになりました。新しく施策を検討/実施する際も、少ない工数でデータの準備ができるので、非常に助かっています。
「b→dashを活用することで、売上に繋がる施策を実施できている」と語る田中氏
ーーモバイルマーケティングをこれから始めようとしている方のために、アドバイスをいただけますか?
マーケティングツールを導入/利用するにあたって、投資するツールの費用やデータの準備工数に対して、それに見合う成果が創出できるのか、投資対効果が合うのか、という点を気にされる企業は非常に多いと思います。弊社もそのうちの1社で、ツール利用開始時から大規模な投資を行うことは避けたいと思っておりました。スモールスタートをしたいと思っていたのですが、ほとんどのデータマーケティングツールは初期投資に膨大な費用がかかることが多く、非常に悩ましい問題でした。
しかし、b→dashは約10種類の機能を提供しておりますが、ツール利用開始時に使いたい機能を選んで利用できるので、月額費用をおさえることができます。さらに初期費用も他ツールと比較して安いので、スモールスタートがしやすいと感じます。また、機能追加や新しいシナリオやレポートの実施も、追加の作業を必要とせずにすぐに実施できる点も魅力ですね。
そのため、スモールスタートをしながら機能や施策を拡張していきたいと考えている企業にとってはb→dashはフィットするのではないかと思います。
Sponsored by b→dash