CNET Japanの編集記者が気になる話題などを紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。主にエンターテインメント領域を取材している佐藤が担当。今回は10月30日と31日の2日間、群馬県のベイシア文化ホール 大ホールにて行われた、「ラブライブ!スーパースター!!」をテーマとしたライブイベント「ラブライブ!スーパースター!! Liella! First LoveLive! Tour ~Starlines~」の模様をお届けする。
「ラブライブ!」は、「みんなで叶える物語」をキーワードとして、オールメディアで展開しているスクールアイドルプロジェクト。これまで「ラブライブ!」の「μ’s」、「ラブライブ!サンシャイン!!」の「Aqours」、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」を展開している。
「ラブライブ!スーパースター!!」ならびに、スクールアイドルグループ「Liella!」(※読み方は「リエラ」)は、シリーズの新プロジェクトとして、2020年から始動。表参道と原宿と青山という3つの街のはざまにある新設校「私立結ヶ丘女子高等学校」を舞台に、澁谷かのんを中心として同校初めての入学生である5人が、スクールアイドルとして活動する姿を描いている。2021年に入ってからデビューシングルをリリースし、7月からはTVアニメ第1期を放送。すでに第2期制作も決定している。
メンバーの声を担当するキャストが、同名のグループとして自らステージに立つライブイベントもシリーズ恒例。Liella!初の単独ライブは、いきなりのツアー。この群馬公演を皮切りとして、首都圏のみならず北海道から九州まで全国10カ所20公演が組まれ、2022年1月までほぼ毎週各地で2公演を行うという、シリーズではこれまで例がない形で開催される。そしてLiella!は、これまで楽曲のリリースイベントで歌のステージを行ったことはあるが、無観客によるオンラインイベントとして行われたため、有観客のライブパフォーマンスは、この群馬公演が初めてとなった。
公演は感染症対策ならびにガイドラインに沿う形での有観客開催となり、発声をともなう声援は控える形となっていた。そのため、コール&レスポンスやメンバーからの問いかけ、曲中の盛り上げやパフォーマンスに対しては、クラップ(拍手)を送ったりコンサートライトを振る形で応えていた。あわせて、公演の模様はオンラインでの有料生配信も実施。Twitterでも視聴者のコメントで盛り上がりを見せていた。
出演したのは、澁谷かのん役の伊達さゆりさん、唐 可可(タン クゥクゥ)役のLiyuuさん、嵐 千砂都役の岬 なこさん、平安名(へあんな)すみれ役のペイトン尚未さん、葉月 恋(れん)役の青山なぎささんの5人。TVアニメの関連曲を中心に、アンコールを含めて両日ともに22曲、約3時間におよぶステージを行った。
ラブライブ!のライブステージは、アニメーション映像と同じパフォーマンスを行うことが特徴。スクリーンにメンバーたちが歌い踊る映像を流しつつ、キャストも一緒に歌い踊ることで、作品とシンクロした世界を体感できることが魅力のひとつとなっている。
このパフォーマンススタイルは、Liella!でも継承。1曲目となったTVアニメオープニング主題歌である「START!! True dreams」では、メンバーが躍動するオープニング映像を背景に、おそろいの衣装をまとったキャスト5人もステージで同じように躍動。さらに2曲目の「だから僕らは鳴らすんだ!」では、間奏で体や足を叩くような振り付け、そしてキャストから促されてのクラップで一体感を生み出していた。
「みなさん、初めまして!私たち、結ヶ丘女子高等学校スクールアイドル、Liella!です!」
指をL字型にしたLiella!ポーズを決めて挨拶すると、初の有観客公演ということもあって、ファンを前にして実際に会えたことを喜ぶステージ上の5人。特に1日目はクラップの音やコンサートライトが広がる光景に興奮して語る様子も見られ、後のトークでも明らかにハイテンションで、その興奮が抑えきれないといった状態となっていた。2日目も同様に喜びつつも、5人の仲の良さを感じさせる軽妙なやりとりが展開されていた。そして会場のある群馬にまつわるトークや自己紹介を経て、ライブが進行。ここからは、TVアニメの映像や挿入歌を交えて披露していき、作中のストーリーを感じされるステージが展開された。