オノー(パリ8区)

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ティエリー・マルクスの新レストラン「オノー」。金曜日のオープニングを前に、この1週間ほど、テストで友人知人に食べてもらっているとのことで、誘ってくれた。

名門「ラ・マレ」だった場所。「ラ・マレ」は絶頂期に間に合わず、初めてパリに住んだ時に1度来たのをかろうじて覚えてる程度。

すぐ先に「サル・プレイエル」、お向かいにランクスさんがいつもいた「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」と日本人駐在員御用達だった惣菜店「おかめ」があったので、なじみのエリアだった。当時、デュプレックスとシャルル・ミシェルの間に住んでたので、行きやすかったな。その後、反対側横に「マリアージュ・フレール」もできて、吹き抜けが気持ちいい地下のサロンが好きでよくブランチに来てた。駅前のお花屋さんも立ち寄ったね。

テルヌの駅の出口も出た後の足の向きも、なじみきった界隈だけにものすごくスムーズ。体になじんた記憶ってすごいね。

パリ管がここを拠点にしてた頃よく聴きにきてた。ノーマンも、ロストロポーヴィッチも、ジュリーニも、ここで最初で最後の体験だった。

一号店。アトリエ併設してて、白衣来た創業者ロベール・ランクスがいつも迎えてくれた。横のロジェ、ちょっとね・・。セーヴル・バビロンも、ロジェ、メゾンの真横に店を作ってる・・。

駐在時代、和食造材店少なかったので、よくおかめに来てた。あのころはいつも空いてたのに、いまやフランス人が長蛇の列。

マリアージュ・フレールのテルヌ店。地下のサロンドテによく来てた。

11月、工事中に見に来ていたレストラン。あの時は絶賛工事で埃まみれ&ティエリの犬たちがまとわりついてきて、ひゃ~だったのが、今はすっかり、美しきレストラン空間。

トンボは、止まっても決して交代せずに前進するのみ、というティエリが愛する剣道のエスプリを体現。

厨房中まで、店内と同じモチーフ。つながり感がよい〜。

長年来の友人でもあるコラボレーターたちと共同出資し、地球環境や持続性、料理技術の継承にとことんこだわったているそう。話を聞いていると、じ~ん。2000年初め、ティエリの名声が「コーディアン・バージュ」で高まり始めた頃からずっと、ティエリが大好きだし彼のエスプリにしみじみ惚れてきている。手がけるプロジェクトは多くとも、遂に手に入れた自身のレストランで、彼の理想が解き放たれるのでしょうね。

テスト中なので、料理はまだ「シュール・ムジュール」の名作アレンジが多いけど、もちろんとてもおいしい。

金継ぎ(=持続可能)モチーフの店名デザイン、そのデザインが牛肉料理に投影されてる。

プレ・デセールが絶品、レモンタルトのサブレも素晴らしい。聞けば、シェフパティシエは、パパ・パコの厨房にいたそう。

きゃ~、仲良くしてください~!世界で一番惚れている「ランブロワジー」のタルトオショコラ、いつかここで、こっそり作ってちょうだいな♪

地下の一隅に、ティエリ&ラファエルの研究ラボも建設中。

素晴らしいお店のオープンおめでとう、ティエリ、ラファエル、マティルド、ジョゼ、チームのみなさん♪

さすがティエリー、剣道の型もシュッと決まる。

ティエリの昔からの右腕でこの店のシェフになったリッカルド&チームティエリ初参加の支配人フランク。


編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々4」2023年2月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々4」をご覧ください。

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