iOS 16.3提供開始。意図しない緊急通報を防止。物理セキュリティキー対応も

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 Appleは23日(米国時間)、Apple IDにおけるセキュリティキーなどを新たにサポートする「iOS 16.3」および「iPad OS 16.3」を提供開始した。

 iOS 16.3では緊急SOS機能で意図しない通報を防ぐため、サイドボタンと音量ボタンの長押しを必要とする変更が入ったほか、ロック画面の壁紙が真っ黒になる問題、ホームアプリのロック画面ウィジェットでアプリの状況が正しく表示されない問題などに対処した。

 iOS 16.3とiPad OS 16.3の共通の更新点として、物理セキュリティキーを用いたApple IDの保護機能や、HomePod(第2世代)を新たにサポート。また、フリーボードにおいてApple Pencilまたは指を使って描画した筆線が共有ボードに表示されない問題、Siriがミュージックのリクエストに正しく応答しない問題などを修正している。

 セキュリティ関連ではどちらも、ユーザーの機微な情報へアプリがアクセスできてしまうAppleMobileFileIntegrityの脆弱性(CVE-2023-23499)や、サービス運用妨害につながるImageIOの脆弱性(CVE-2023-23519)など、13件の脆弱性を修正している。

 あわせて、旧世代OS向けのセキュリティ更新として「iOS 15.7.3」、「iPadOS 15.7.3」、「iOS 12.5.7」も提供を開始。iOS 15.7.3およびiPadOS 15.7.3では、マップアプリがプライバシー設定をバイパスしてしまう脆弱性(CVE-2023-23503)など5件、iOS 12.5.7では、細工されたWebコンテンツによる任意コード実行ができてしまう脆弱性(CVE-2022-42856)の1件にそれぞれ対処している。

 そのほか、スマートウォッチ向けの「watchOS 9.3」も提供開始。黒人歴史月間を記念したユニティモザイク文字盤や、新機能および機能改善、バグ/脆弱性修正を実施している。

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