僕はポケットにいろいろと詰めがちだ。財布、携帯、家の鍵、MP3プレーヤー、定期入れなど、空いているポケットにはどんどん詰めてしまう。
たまに聞く話で「銃弾に当たった時にポケットの中のものが防弾チョッキの役割をして一命をとりとめる」というものがあるが、ポケットにこれだけ入っていれば助かる確率もかなり高いだろう。死亡率を下げてしまうほどに、僕はポケットをフル活用している。
とはいえ、限界までパンパンに物を詰めてしまうことはあまりない。ポケットがパンパンだとかっこ悪いからだ。もし、いっぱいに詰めたらどのくらい入るのだろう。実験してみた。
※2007年7月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
プチトマトで量る
容量を量るには、実際になにかを詰めてみるのがいちばん早い。今回はプチトマトを詰めて、ポケットの容量を量ってみることにする。
詰める
さっそくポケットにプチトマトを詰めていこう。
たくさんのトマトを落として割ってしまった。割れたトマトはもれなく食料として有効活用させていただいた。
たまたまポケットのないポロシャツを着ていたため、上半身にはトマトを詰めることができない。ズボンだけが頼りだ。
ところがズボンは伸縮性のない生地で、あまり詰めすぎるとトマトがつぶれてしまう。慎重につめていった。前ポケットにがんばってたくさん詰めたところ、生地が前に引っ張られてしまい、後ポケットにあまり入らなくなってしまった。
まずは、パンパンになったポケットの様子をごらんいただこう。
ポケットがパンパンになっている姿が面白いだろう、と思い写真を撮ってみたのだが、こうしてみるとけっこう普通だ。これではどのくらいのトマトがポケットに入っているか皆さんに伝わらないと思うので、図で表すことにした。下の図を見てほしい。
ポケットの中にどのくらいのトマトが入っているかよくわかっていただけたと思う。トマトは全部で27個だ。うーん。
ほかの服装ではどうか
27個ってちょっと少ないんじゃないだろうか。ポケットの実力はそんなものじゃないと思う。
たぶん服装が悪かったんだ。ポケットの数も少ないし、ズボンの生地も硬くてトマトを入れにくかったのだ。次ページでは、もう少し違う服装で調べてみる。
トレーニングウェア
普段着ではダメだったので、こんどは普段めったに着ない服を引っ張り出してきた。トレーニングウェアだ。機能性重視で作られた衣類だけに、ポケットも機能的なのではないだろうか。さっそく結果をごらんいただこう。
これはすごい。ポケットにトマトがスルスルと入っていくのだ。柔らかい生地が、柔軟にプチトマトを受け止めてくれる。これが包容力というものだろうか。その結果、70個。普段着との格の違いを見せ付けられた。
70個のプチトマトで、おなかもでっぷりだ。こちらも図にしたので見ていただこう。
ザルに入ったプチトマトは、プチトマト50個をあらわしている。
ようやく納得のいく結果が出た。
しかし、ここまでの実験は序曲に過ぎなかった。次は真打登場だ。
スーツ
ポケット界のボス、それはスーツだ。生地のしなやかさもさることながら、ポケットの数がすごい。さっそく結果を見てもらおう。
ここまでですでに86個のプチトマトが詰まっている。しかし、これですべてではない。
実は、ジャケットとワイシャツにトマトを詰めた時点で、トマトが足りなくなってしまったのだ。仕方がないので、ジャケットはジャケットでいったんカウントし、プチトマトを取り出してから、あらためてズボンを量ることにした。
これも普段着と同じく、前ポケットにたくさん詰めると後ろポケットにはあまり入らなかった。なお、後ろポケット左にくらべて右のほうが容量が多いのは、ふだん財布を入れているため生地が伸びているのだと思われる。
けっきょく、スーツには130個ものプチトマトが収納できた。
この数の多さを、図で実感していただこう。ザルのプチトマトは50個をあらわしている。
結果発表
これまでの結果をまとめたのが下のグラフだ。
スーツは器が大きい
夏場でもスーツ着用のビジネスマン。暑いのにこんな格好をしなければいけないなんて、なんて不条理なんだ!去年まではそんなことを思っていたのだが、いまになってやっとスーツのすばらしさを実感できた。ポケットにプチトマトが130個も入るなんて!なんて器が大きいのだろう。
プチトマト130個は、カロリーにすると、だいたい520kcal。栄養的にはビタミンC、Aに加え、リコピンも豊富である(リコピン?)。忙しいビジネスシーンですさみがちな食生活も、130個のプチトマトが支えてくれる。そんな安心感を与えてくれるのも、スーツにポケットがあるからこそだ。ポケットはえらい。ポケット、万歳だ。