平成にはポップな雑貨カルチャーがあった。宇宙百貨、文化屋雑貨店、大中、スイマー、クレアーズ。これらの名前を聞いて、青春時代が脳裏にちらついた読者も多いのではなかろうか。原宿系雑誌「Zipper」を愛読していた私も、中高生時代は数え切れないほどこれらの雑貨屋へ足を運び、思春期を過ごしていた。
大人になりいつの間にか閉店が続き、寂しい思いをしていたのだが、宇宙百貨が原宿ラフォーレに期間限定で復活しているというではないか! これは行くしかない! あのポップでカオスなカルチャーは健在なのか!?
原宿ラフォーレ。クリスマス前ということもあるのだろう、平日の午後だったが若者でごった返していた。宇宙百貨があるのはB1.5F。そう、ラフォーレは階数が細かく分かれている。
高鳴る胸をおさえながら階段を降りると、
ん、これは……?
すぐ右手に、それっぽい雑貨が並んでいる。
看板には「宇宙百貨」の文字が。間違いない。ここが宇宙百貨だ!!
きゃーー! ポップ&カオス!
出迎えてくれたのは存在感のある人体模型。それらを囲むようにカラフルなポーチや、東南アジアな雑貨が陳列されている。よく見るとポーチは人形が飾りとして入れられている。
壁には「宇宙百貨」の文字とアオザイ(?)を着た女性が描かれている絵があり、その前には緑色のチャイナっぽいバッグが。そうそう、このかんじ。まさにこれこそ宇宙百貨のイメージ! 足元にある虎柄のブーツも気になる!
中に入ると、ドイツ在住のグラフィックデザイナーさんによる独特な世界観の長袖Tシャツや、
シンプルからロック調まで揃っているシルバーアクセサリー。そしてこれまた目をひくヘアアクセがずらり。
タコやエビ、三角定規にタバコなど、個性豊かなラインナップも!
パンダのぬいぐるみがついたヌンチャクは、キュートとアクティブの融合技! これを使ってブルース・リーごっことかやってみたい!
柱一面の、東南アジアから買いつけたという、個性豊かなキラキラシールは目移りするものばかり。中高生時代はよくシール買ってたなぁ。プリ帳やガラケーに貼ったりしたっけ。
個性的なものばかりではない。日常使いできるアパレルグッズも豊富に取り揃えていて、最近また流行り出しているというルーズソックスもある。店頭ではカップルがメガネ選びに夢中だった。
店長に話を伺うと、かつてはここ原宿ラフォーレをはじめ、渋谷や池袋など30店舗ほどショップがあったという。今は名古屋の1店舗とオンラインショップのみ。ひさびさの東京での店舗復活に、当時を懐かしがるお客さんが多く、涙を流す人もいるという。わかる!
店内にある飾りものは、店舗にあったものをアレンジして使っていて、当時の雰囲気を味わうことができる。レジ前にある仏像は渋谷店にあったもの。
商品は元来のテイストを残しつつ、時代に反映したものを展開しているという。確かに、ザ・宇宙百貨! というものもあれば、今っぽい物も混在している。
期間限定とはいえ、再び、あの宇宙百貨と再会できたことを嬉しく思うのと同時に、青春時代の淡い思いがうっすらよみがえってきた。
お店は、来年2023年1月30日(月)まで。今回紹介した商品の他にも、まだまだたくさんあり、天井や床にも飾りものが溢れているので、是非足を運んでいただきたい。宇宙百貨お初の人も、平成の雑貨カルチャーを楽しんでほしい!
参考リンク:宇宙百貨 WEB SHOP
執筆:千絵ノムラ
Photo:RocketNews24.