いよいよパリ五輪開幕!「史上初」となる開会式の見どころは?

四年に一度の世界最大のスポーツの祭典「パリオリンピック・パラリンピック 2024」が始まります。

すでに競技は開始しており、そのうち「金メダル第一号は…」「日本勢のメダル第一号は…」といったニュースが入ってくることでしょう。いつも観戦しているスポーツの熱い戦いに胸を躍らせたり、新競技なども含め普段観ないスポーツに出会えるのも嬉しい体験です。

メダル争いも気になりますが、特に近年はオリンピックの開会式にも注目が集まりますね。驚異的なパフォーマンスや最新技術を駆使した芸術表現、さらにその国の文化も踏まえながら生み出される映像やアートは、四年に一度ということもあり大規模で圧倒的なインパクトを与えてくれます。

パリオリンピック・パラリンピック 2024(以下、パリ五輪)では、7月26日に開会式が開催されます。日本時間では7月27日午前3時から開始です。日本では夜中ですが、金曜日の夜ですので頑張って中継を観たいところです。

今回はそんなパリ五輪の開会式の見どころを紹介してみたいと思います。

史上初となる市街での開会式

Image: © Paris 2024 / Florian Hulleu

パリ五輪の開会式は、これまでの長い歴史のなかで初めてとなる試みとして、スタジアム外で開催されることが発表されています。

パリ市街自体が会場となり、具体的にはパリを流れるセーヌ川がメインとなります。記事冒頭の画像はコンセプトアートではあるものの、観客は河岸や橋の上、大型のスクリーンなどからも式典の様子を観られるようです。

さらにパレードは、セーヌ川上を聖火が届けられるトロカデロ広場までの6kmにも及ぶ距離を各国の選手を乗せた船が辿っていきます。演奏するオーケストラやパフォーマンスを行なうアーティストたちもいくつもの船で同じように辿っていくとのこと。再建中のノートルダム大聖堂やシテ島、ルーブル美術館、コンコルド広場、エッフェル塔などパリの観光名所を巡るのも注目です。

コンセプト段階ではあるものの、さまざまな照明や舞台装置、そしてホログラムによる立体映像などもセーヌ川上に繰り広げられるようで、いずれにしてもこれまでにない開会式になるのは間違いないでしょう。

開会式の中継には、サムスンのGalaxy S24 Ultraがセーヌ川に200台以上が設置され、セーヌ川で行なわれる式典の様子を捉えます。船上の様子なども映像として観られるとのことで、こちらも期待です。

本番まで非公開の式典内容

記事中の画像も含め、現段階でわかっていることはセーヌ川上で行なわれ、船によるパレードが行なわれるといったことまでです。

開会式のアートディレクターは俳優・舞台演出家のトーマス・ジョリーが務め、小説家のレイラ・スリマニや歴史家のパトリック・ブシュロンらも参加することがわかっています。当然ではありますが、具体的な内容について本番までは非公開です。

トーマス・ジョリーは、シェイクスピアなどの古典を大胆な手法で演出してきたことでも知られています。そのなかには、『ヘンリー6世』と『リチャード3世』をほぼ丸24時間上演するといった試みもありました。

パリのオペラ座やオデオン座といった劇場で上演し、伝統的なフランス演劇を踏襲しつつも、マス的なエンターテインメントのアプローチや独特の美学も持つようなトーマス・ジョリーが歴史あるパリを舞台にどんな開会式を見せてくれるのか、興味深いところです。

コラボレーターも含め、単に「美しき都パリの伝統と歴史」といったものを表現するのではなく、予想を超えたストーリーや芸術を見せてくれるのではないか、と思わせてくれます。

パリ五輪の開会式の中継はテレビで放送されます。ウェブで観たい方は、TVerにてアーカイブも視聴できるとのことです。四年に一度の大規模なアートがスポーツの祭典をより一層盛り上げてくれることでしょう。

Source: Paris 2024, Instagram, Financial Times, TVer