やっぱりメンタルのスポーツなのか。
NTTがeスポーツに関するちょっと興味深い研究結果を発表しています。
いわくeスポーツの勝敗と強く関わる脳波パターンの存在を世界で初めて発見。この脳波データから、試合結果を高精度に予測することに成功したとのこと。「実力が拮抗した試合」や「番狂わせ」といった予測の難しい試合も含め、その予測精度は従来データでの予測が63%だったのに対し80%へと大幅向上。かなりの精度で見極めています。
戦略判断と感情制御が重要
実験はeスポーツの格闘ゲーム熟練者同士が、実戦と同じ2ラウンド先取制試合での脳波を計測する形で行なわれました。3ラウンド制のeスポーツの勝負では、第1ラウンドの直前では戦略判断の重要性が高く、第3ラウンドの直前では感情制御の重要性が高いそう。
そこで第1・第3ラウンド直前の戦略判断と感情制御に関わる脳波パターンに着目。戦略判断に関わる左前頭脳領域のγ波が第1ラウンド直前に増大していたり、感情制御に関わる左前頭脳領域のα波が第3ラウンド直前に増大していると、試合に勝ちやすいという結果が得られたそうです。
メンタルコンディショニングは、eスポーツだけでなく各種運動競技やチェス、囲碁、将棋など、さまざまな勝負事で重視されていますが、こうした脳波パターンを自身で制御できるようなトレーニング手法を会得できれば、無敵のプレーヤーが生まれそう。逆にいえば、なかなか勝てない人って、あらかじめ自分の脳内で負けちゃってるのかも。
NTTとしては、スポーツ、医療、教育現場など、幅広いジャンルで生体情報に基づいたメンタルコンディショニングを実現することで、ウェルビーイング向上を目指すということです。どれだけテックが進化しようとも、それを利用する人間の能力も同時に拡大していかないと、そのポテンシャルは引き出せないってことかもしれません。
まぁ動体視力や反射神経がダメダメな私としては、メンタル以前の問題でeスポーツ向きじゃないんですけどね。
Source: NTT