アメリカで増加中ですが、日本でも絶対にダメですよ！
先月、米Gizmodoが入手したデータによると、航空機へのレーザー攻撃の件数が新記録を更新したことがわかりました。
連邦航空局（FAA）は、地上の人が上空を通過する航空機のコックピットにレーザーを照射することは危険であるだけでなく、違法であり、厳しい罰則が科されることを周知したいと述べています。
どんどん増えるレーザーのいたずら
連邦航空局は、アメリカ国内で2月だけでなんと1,297件のレーザー攻撃があったと報告しています。これは1日平均44.7件に相当する数。1月は1日平均36.4件だったので2月はぐんと増加しています。2023年には、アメリカで1万3304件のレーザー攻撃が発生。これは過去最悪の記録となっています。
2022年には9,457件、2021年には9,723件、2020年には6,852件のレーザー攻撃があったとのことで、年々増えていることがわかります。さらに遡ると、2009年は1,489件であったのに対し、翌2010年にはほぼ倍の2,836件に増加しています。
レーザー攻撃は危険な行為です。レーザーによってパイロットの注意がそらされるだけでなく、一時的に目をくらませることさえあるからです。レーザーが航空機に向けられると、フライトデッキの窓ガラスに反射してコックピット全体が光でいっぱいになり、パイロット、乗員、乗客を危険にさらすこととなります。
民間の小型機にも
レーザー照射されているのは商業航空機だけではありません。バージニア州の小型機のパイロット、Matthew Mellon氏は、今月初めに地上からのレーザーポインター攻撃に遭い、目をくらまされたと地元のテレビ局WCYBに語っています。
夜間飛行中は、暗さに目が慣れていきます。なので、レーザーを当てられてから数秒間、飛行機の左側が見えなくなってしまいました。
と語っています。Mellon氏は妻と子供たちと一緒に飛行していて、面識もない地上にいる誰かからのいたずらでレーザーを当てられています。
レーザー攻撃は大きな犯罪
航空機にレーザーを照射することは連邦犯罪です。レーザー攻撃に加担した者は、最高で25万ドル（約3700万円）の罰金と最大5年の懲役を科せられる可能性があります。最近の例としては、ワシントン州の41歳の男性が小型の2人乗りの飛行機にレーザーを向けたことで8ヶ月の実刑を受けています。
パイロットの目はレーザービームで損傷を受け、計器パネルが見えなくなってしまいました。パイロットは迅速に計器画面をバックライトに切り替えられたため、飛行機を安全に着陸させることができました。しかし目の怪我の治療が必要となりました。
と司法省のプレスリリースで説明されています。ちょうど今月、アリゾナ州ツーソンの53歳の男性が航空機にレーザーポインターを向けたため逮捕され、ニューヨークのバッファロー・ナイアガラ国際空港近くの29歳の男性もデルタ航空機が着陸の際に同じことをしたため逮捕されています。
連邦航空局は、世界で最も安全な航空輸送システムを維持することに取り組んでいます。航空機にレーザーを照射することは、機内、そして地上にいる人全員を危険にさらす深刻な行為です。
と連邦航空局長官のMichael Whitakerは声明を出しています。