求む、1年間の“擬似火星生活”への参加者。再現度がすごい

アメリカで火星体験。

人類は火星を目指しています。しかしながら、本当に遠く地球を離れ、火星にコロニーを築いて生きていけるのでしょうか?

その緻密なシミュレーションが、いまNASAのプロジェクトとなるCHAPEA(Crew Health and Performance Exploration Analog)で進められており、新たな参加者が募られていますよ。

隔絶された火星体験スペース

実はすでに昨夏より、米国テキサス州ヒューストンにあるNASAのジョンソン宇宙センターで、第1回の擬似火星生活の実験がスタートしています。

3Dプリントで制作された1700平方フィート(約158平方m)の擬似火星空間となる「Mars Dune Alpha」を用意。選ばれし4名のメンバーが、いま周囲とは完全に隔絶されたMars Dune Alphaにて、まるで火星に住み続けているかのような1年間の実験生活を送っています。

Photo: NASA/CHAPEA crew

日常生活は食事から散髪、掃除に入浴、ヘルスチェックにいたるまで、すべて4名でまかないます。さらには、火星でのミッションを模した多彩なタスクをこなしながら、日々の報告を隔絶空間から送り続けてきました。

なお、Mars Dune Alphaと、いわゆる外界のコントロールセンターとは通信で結ばれているものの、火星と地球の間の22分間の遅延を再現。今年7月の実験終了まで、だれもこの通信以外で中の様子は確認できません。

第2回のメンバー募集中!

いまNASAでは、4月2日まで、来年の春にスタートする、第2回のMars Dune Alphaでの擬似火星生活の参加者を募集中です。30歳から55歳の健康な男女で、非喫煙者でなければなりません。

あとSTEM(科学・技術・工学・数学)分野で博士号を取得し、専門職での経験を2年以上もしくは1000時間のパイロットとしての飛行経験を有していること。なかなかハードルは高いですよね~。

なお、この条件に適ってはいても、アメリカ国民としての市民権ないしは永住権が必要です。CHAPEAのプロジェクトでは、1年間の擬似火星生活の実験を、合計3回にわたって実施する予定。ちょっと今回は間に合わないけど、なんとか条件を満たして応募してみたいという方は、最終回の募集まで、まだもう少しだけ時間的に余裕があるはずなので、急ぐしかないでしょうか!?

Source: NASA