夏、鉄道各社はスタンプラリーを実施中である。
JR東日本はポケモン、東京メトロはポニョ・スタジオジブリのスタンプラリーだ。どこもメインターゲットである子どもを意識したキャラクターを起用している。
都営地下鉄は「しりとりスタンプラリー」である。
駅名をしりとりにしてスタンプラリーを完成させるのだ。ただキャラクターのハンコを押すだけではなくて、自分でしりとりルートを考えてまわるスタンプラリーである。
え、しりとり?!と意外に思うと同時にルートを考えはじめている自分もいる。妙に心惹かれるこのスタンプラリーをやってみた。
※2008年8月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
ディズニーからしりとりへ
いきなりスタンプラリーをはじめてもいいのだが、まずは東京都交通局にこの企画意図などを聞くことにした。取材しつつ、もしかしたらルートのヒントが聞けたら…という魂胆もある。
対応していただいたのは東京都交通局の斉藤さん。
---なぜしりとりなんでしょうか?
「去年はディズニーオンアイスとのタイアップだったんですが、今年は都営独自にやることにしました。これまでのスタンプラリーのようにただ押すのではなく、考えながらまわるのもおもしろいんじゃないかと思いまして」
ディズニーからしりとりという転換だ。いきなり興奮した。
---実際に駅名でのしりとりは可能なんでしょうか。
「しりとりの企画案が出たときに実際にできるのかなと思って、駅の一覧を作って名前がつながるかを調べました。」
そのときのしりとり表を見せてくれた。いきなり最後のヒントみたいな資料である。新宿三丁目、東京前などわりとメジャーな駅が次につながらないのだ。気をつけよう。
---スタンプは新設されたんですか?
「都営地下鉄の駅には全てスタンプがもとからありまして、荒川線もスタンプが過去に使ったものが倉庫にあったのでそれを使ってます。日暮里・舎人ライナーだけ新設しました。」
スタンプラリー実施初日(8月1日)の11時にはやくも達成して記念品を交換しに来た人がいるそうだ。僕も早くはじめないと記念品がなくなってしまう!(取材だってことを忘れてる)
実際のスタンプラリーをはじめる前にこのスタンプラリーのルールをまとめておきます。
しりとりスタンプラリーのルール
・駅名でしりとりを完成させる
・しりとりの順番に回らなくてもよい
・濁点で終わる駅は、濁点をとった文字でつなげてよい
・しりとり5駅以上で記念品
・都営地下鉄、都電、日暮里・舎人ライナーの駅がはいっていると「しりとり鉄人賞」としてさらに記念品(先着1000名)
ルートを考えるだけでおなかいっぱい
翌日、僕もスタンプラリー開始である。駅の窓口で専用の1日券を購入しスタンプラリーの台紙をもらう(券売機で売ってないので窓口で)。
ルートは前の日の晩に考えた。コネタになりそうなポイントも混ぜつつ、降りたことがない駅を中心にして以下のルートに決定。
三田(みた)→宝町(たからちょう)→牛込神楽坂(うしごめかぐらざか)→春日(かすが)→学習院下(がくしゅういんした)→高輪台(たかなわだい)→市ヶ谷(いちがや)→谷在家(やざいけ)
簡単に30分ぐらいで決めたふりして書いているが実は2時間かかったうえに、考えている時間が楽しかった(もっと考えていたかった)。電車とパズルという男子2大好物が入っているのだからしかたあるまい。
コネタ:スタンプラリー台紙のイラストもしりとり
スタンプラリーの台紙のイラストもしりとりになっているのを発見(上の写真)。右から、しりとり→リス→スイカ→カメ→
→ラクダ→ダンゴである。
最後にしか使えない駅も
メスゴリラで興奮している場合ではなかった。スタンプラリースタートだ。西馬込から地下鉄に乗り込む。僕のルートではここはスタンプを押す駅ではないのでスルーなのだが、スタンプ台のようすを見ておいた。
「め」から始まる駅は都営交通にないため、ここは最後にしか使えない駅なのだ。いきなり押してしまうとそこでスタンプラリー終了になる。そういう特別な駅だけどこれといって注意書きはない。
ハードなスタンプラリーである。気が引き締まる。