PCゲーマーがゲームを購入する際、一番に気にする必要スペックはプロセッサーやメモリ、グラフィックカードなどで、ストレージは容量が足りているかを確認する程度なことがほとんどです。ところが、2023年6月12日開催のゲーム発表イベント「Xbox Games Showcase」で発表された新作が、相次いでHDDをシステム要件から除外したことで、今後PCで大作ゲームをプレイする際はSSDが必須になってくるだろうという見方が浮上しています。
Pour one out for HDDs because PC games are starting to require SSDs – The Verge
https://www.theverge.com/2023/6/15/23761845/pc-games-ssd-minimum-specs-starfield-cyberpunk-2077
Cyberpunk 2077 Phantom Liberty is adding new PC system requirements, and heads up: You’ll need an SSD | Windows Central
https://www.windowscentral.com/gaming/cyberpunk-2077-phantom-liberty-is-bringing-new-pc-system-requirements-and-heads-up-youll-need-an-ssd
アクションRPG「Cyberpunk 2077」を手がけるCD Projekt REDはXbox Games Showcaseで、2023年9月リリースの拡張パック「仮初めの自由」の必要動作環境からHDDのサポートを除外し、SDDを最低要件とすることを明らかにしました。
「仮初めの自由」は、据え置き型ゲーム機のうちHDD搭載のXbox OneやPlayStation 4でもリリースされない予定で、ベースとなるPC版「Cyberpunk 2077」本編のストレージの最低システム要件も次回アップデートの90日後以降にSSDへと更新される予定とのこと。
記事作成時点では、Cyberpunk 2077の「最小動作環境」のストレージは「70GB HDD(SSD推奨)」と設定されていますが、今後はSSD搭載のPCでなければプレイできなくなります。
CD Projekt REDは、変更について「今後、最小動作環境でHDDはサポート対象から除外させていただくこととなりました。SSDはHDDと比べ、読み込み時間の短縮、ストリーミングの改善、全体的な性能の向上が期待できます」と説明しました。
以前の環境では「Cyberpunk 2077」が動作しなくなるということではありませんが、アップデート以降はHDDにゲームをインストールするプレイ環境でのテストは行われなくなり、そのようなPCでゲームを遊ぶプレイヤーへの積極的なサポートも行われなくなります。
Xbox Games Showcaseでは他にも、ベセスダの25年ぶりの新規IPである「Starfield」が、推奨環境ではなく必須環境として125GBのSSDを要求していることも判明しました。
SteamのStarfieldのストアページを確認したところ、確かに「SSD Required(SSD必須)」と記載されています。
この話題を取り上げたIT系ニュースサイトのThe Vergeは、「ゲーム開発者がXbox OneやPlayStation 4世代の据え置きゲーム機から離れ、Xbox Series X|SとPlayStation 5の限界に挑戦し始めるようになれば、PCゲームでもSSDが必要になるのは必然的です。もし、磁気ディスクの回転音が好きなら、この瞬間を存分に味わってください。なぜなら、開発者はSSDのスピードと静寂の世界へ移行する準備を始めているのですから」とコメントしました。
一方、海外メディアのWindows Centralは「いいニュースといえば、1年か2年前のモデルがよく店頭に並ぶようになったことで、大容量の高速SSDがこれまで以上にお手頃になったことです。例えば、記事作成時点では1TBのSamsung 980 Pro SSDが25%割引のおかげでたった60ドル(約8400円)で手に入ります。ロード速度の大幅な向上を目指して、自分へのご褒美に買うのもアリでしょう」と述べました。
なお、Amazon.co.jpで取り扱われている「Samsung 980 PRO 1TB」の記事作成時点での価格は税込1万2707円でした。
この記事のタイトルとURLをコピーする