グーグルは6月8日、「YouTube」で高い効果を獲得した動画広告を表彰する「YouTube Works Awards Japan 2023」の受賞者を発表した。
計8部門で選出したファイナリスト49キャンペーンの中から、それぞれの部門賞とGrand Prix(グランプリ)を発表。グランプリには明電舎の「『電気よ、動詞になれ。』 ピクセルアート篇」が輝いた。
(左から)(つづく) 細川美和子氏、明電舎 川口大裕氏、明電舎 野口万里子氏、明電舎 飯島春香氏、コムドット やまと氏
YouTube Works Awardsは、2017年に英国で開始。以降は世界各国で開催しており、広告界・YouTubeを代表するマーケターやクリエイターが審査員を務めているという。
日本では2021年度から開始し、YouTube Works Awards Japan 2023は3回目となる。2022年10月27日から2023年2月28日まで応募を受け付けていた。
審査員は、(つづく)に所属するクリエーティブ ディレクターの細川美和子氏、コムドットに所属するYouTube Creatorのやまと氏などの12人が務め、戦略的かつ高いクリエイティビティを発揮しつつ、広告主のビジネスにもっとも貢献したキャンペーンかを基準に選定。8部門それぞれに設定したコンセプトと、KPIなどの数値結果、YouTube以外に利用した広告メディアなど、キャンペーン全体を対象としている。
12人の審査員
グランプリに輝いた「電気よ、動詞になれ。」 ピクセルアート篇は、“2022年に初めてYouTube広告を本格的に活用して挑戦したキャンペーン”を対象とした「Breakthrough Advertiser部門」の選出作品。
細川氏は、「企業の一番大事なコアである電気を一貫したモチーフとして、すばらしい音楽、映像、コピーの全てが電気につながりながら人の心を温める、というところを目指して作られていた。隅々まで心がこもっているとともに、企業や予算の規模に関わらず、クリエイティビティとアイデア、情熱で人の心を動かして結果が出せるということを示してくれた。これから広告にチャレンジする人たちへのエールや勇気にもなる」と選出理由を説明した。
また、やまと氏は「B2B企業の広告ということで視聴者の目線で考えると、『自分たちはターゲットではない』と壁を作ってしまいがち。ピクセルアートを使うことですっと頭に入ってくる広告になっていた。YouTubeの広告はスキップできるが、むしろスキップしたくない、最後まで見たいと思わせてくれるクリエイティブに昇華されていた」と続けた。
受賞した明電舎の野口万里子氏は、「これだけすばらしい作品があったなかでの受賞となり、正直驚いている。B2B企業という立ち位置のなか、特に若い世代の人たちに私たちの存在に気付いてもらうべく、電気は動詞になるというコピーとともに、電気を感じさせるような音楽とアニメーションで動画を作った。好感をいただけておりとてもうれしい。YouTubeは、身近な手放せないもので見ることができ、何かの隙間時間に見てもらえ、いいものだったら広がっていくという魅力がある。さらに新しいものを目指して制作に取り組んでいきたい」とコメントした。
8部門と各受賞キャンペーンは以下の通り。
「Breakthrough Advertiser部門」
- 対象:実績がないなかYouTube広告に挑戦し、優れた戦略でビジネス目標を達成したキャンペーン
- 受賞キャンペーン名:「電気よ、動詞になれ。」 ピクセルアート篇
- 広告主:明電舎
- 広告会社:読売広告社
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「電気よ、動詞になれ。」 ピクセルアート篇
「Action Driver部門」
- 対象:YouTube広告を利用して生活者の意思決定を後押しすることに成功したキャンペーン
- 受賞キャンペーン名:学パ、あげてこ
- 広告主:三井住友カード
- 広告会社:アイレップ
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学パ、あげてこ
「Best Brand Lift部門」
- 対象:認知や比較検討、検索数、好意度など、ブランドリフトに貢献したキャンペーン
- 受賞キャンペーン名:ドコモ「卒業生100万人の答辞」/「あの恋をもう一度」
- 広告主:NTTドコモ
- 広告会社:博報堂、TBWA HAKUHODO
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「卒業生100万人の答辞」
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「あの恋をもう一度」
「Best Sales Lift部門」
- 対象:YouTube広告を活用して、オンライン・オフライン問わず、売上拡大に貢献したキャンペーン
- 受賞キャンペーン名:最強どん兵衛 最強地下CMッッ!
- 広告主:日清食品
- 広告会社:博報堂
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最強どん兵衛 最強地下CMッッ!
「Best Target Reach部門」
- 対象:生活者のインサイトやメディアの特性を捉え、適切なマーケティング設計によって、ターゲットリーチの効率を高めたキャンペーン
- 受賞キャンペーン名:ファストCM「かけがえのない人生に、たしかな安心を。」篇
- 広告主:損害保険ジャパン
- 広告会社:トライバルメディアハウス
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ファストCM「かけがえのない人生に、たしかな安心を。」篇
「Creative Effectiveness部門」
- 対象:多様化する生活者のインサイトを的確に捉え、共感や議論を生み出したキャンペーン
- 受賞キャンペーン名:ほろよい飲んで、なにしよう?
- 広告主:サントリーホールディングス
- 広告会社:電通
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ほろよい飲んで、なにしよう?
「Force for Good部門」
- 対象:収益性やビジネスインパクトを超えて、ブランドパーパスを表現し、社会的意義のあるコミュニケーションを展開したキャンペーン
- 受賞キャンペーン名:おうちの中のモンスター
- 広告主:日本赤十字
- 広告会社:電通デジタル、電通
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おうちの中のモンスター
「YouTube Creator Collaboration部門」
- 対象:YouTubeで動画を投稿するクリエイターとのコラボレーションを通じて、高いマーケティング効果を獲得したキャンペーン
- 受賞キャンペーン名:ずっと無理だと思ってた電話ができるようになりました。
- 広告主:日本財団電話リレーサービス
- 広告会社:電通
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ずっと無理だと思ってた電話ができるようになりました。
グーグル マネージングディレクター YouTube 日本代表を務める仲條亮子氏は、「YouTubeの月間ユーザー数は7000万人以上で、日本における18歳以上の人口の65%以上に当たる。若い世代はもちろん幅広い世代の年齢層の方々に利用いただいており、コネクテッドテレビでの視聴数は3500万人を超えた。YouTubeの広告を活用すれば、幅広い世代と一日のさまざまなシーンでコミュニケーションできる。たくさんの事例から学びのヒントを得ていただき、皆様のマーケティングに生かしてほしい」と語った。
グーグル マネージングディレクター YouTube 日本代表 仲條亮子氏
「YouTube Works Awards Japan 2024」は、10月に詳細を発表する予定だ。