朝日新聞社は2023年6月1日、「京大卒ジョーカー」こと埼玉県草加市議の河合悠祐氏に関する記事をめぐり、取り上げ方に不備があったとして、「寄せられた指摘について、重く受け止めます」などとコメントを出した。
河合氏を巡っては、女性支援団体への差別的な発言が問題視されていたとして、「こうした言動に触れずに報じたのは不適切でした」としている。
過激発言は「大人げなかった」
朝日新聞デジタルは5月30日、「京大卒ジョーカー、挫折の先の自己実現 ウケ狙いから当選への分析」と題し、河合氏を特集した。
河合氏は「ジョーカー議員」を自称しており、白塗りのメークで知られる。2021年の千葉県知事選、都議会選挙、衆院選、2022年の参院選と相次ぎ出馬していずれも落選。22年10月23日投開票の草加市議選(定数28、候補者41)で23番目に当選した。
記事では、2400字にわたって河合氏の半生や選挙戦略、市議としての展望に迫った。全5回の連載「ルポ インディーズ候補の戦い」の1つだった。
6月1日に「おことわり」として追記があり、河合氏が今春、女性を支援する一般社団法人「Colabo(コラボ)」に対し、差別的な発言をしていたとの指摘が読者から複数寄せられたという。
当該行為は把握していなかったものの、河合氏に確認すると「その場(編注:コラボの活動の場)でも、その後のツイッターでも、けなすような過激な発言をしたのは大人げなかった。不適切だった」と説明があった。
記事は、選挙戦での河合氏の取り組みに焦点をあてていたものの、上記に触れなかったのは「不適切」だったとの認識を示し、「寄せられた指摘について、重く受け止めます」としている。