国内に給湯器がない? SNSで話題 – BLOGOS しらべる部

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少しずつ気温が下がり始めてきた10月。これからさらに寒さが厳しくなる冬にこそ活躍する給湯器だが、在庫がいま「日本国内にない」非常事態が起きているという。日本から給湯器の在庫が消えるその理由は何なのか。ガス機器で国内シェアトップを誇るリンナイ株式会社に聞いた。

修理しようとするも「在庫がひとつも存在しない」

今月5日、あるTwitterユーザーが給湯器の故障で業者を呼んだところ「半導体不足で国内に給湯器の在庫がひとつも存在しない」と言われ、早くて11月の入荷となると伝えられたとする投稿が話題となった。

この投稿に給湯器を扱う仕事をしていると名乗るユーザーは「本当に在庫がない」と反応。「何だか(給湯器の)調子が悪いな…と思っている方、在庫がある所を見付けたら今のうちに工事した方がいい」と呼びかけている。

国内メーカー大手は「ベトナムのロックダウンが影響」

リンナイ株式会社 公式サイト

リンナイの広報担当者は、国内在庫が少なくなっていることを認めたうえで、原因については、「ベトナムでコロナ禍にともなうロックダウン措置が講じられ、一部工場がストップしたことが大きい」と説明する。

同社によると、給湯器の製造はベトナムなどから部品を輸入し、国内の工場で製造しているが、現在は工場閉鎖により部品の輸入が激減し、一部部品の在庫が枯渇したため、給湯器製造に影響が出ているという。

SNSなどで「半導体不足が原因」とする指摘があることについては、「半導体不足はずっと前から問題としてあるが、今回の品薄はベトナムのロックダウンにともなう部品不足の影響が大きい」としている。

「機種によっては潤沢な在庫があり、お客様の迷惑にならないように日々取り組んでいる」と説明するが、部品不足の見通しについては「ベトナムの状況次第」とし、「同国のロックダウンが解除されても(※)輸送が縮小されている可能性があるため、すぐに完全に回復するかは分からない」としている。

※同国のロックダウンは10月に入り段階的に緩和。

ガス会社の現場では

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給湯器の販売も担う埼玉県内のガス会社で働く男性によると、国内の給湯器不足については社内でも注視されており、商品ごとの在庫状況や納期を共有し合っているという。メーカーから仕入れられる分は社内の在庫を例年より多めにするなどし、生産回復まで対応する考えだ。

男性は「現時点では顧客から問い合わせが増えるような事態にはなっていないが、注文を受けた際に商品の在庫がない場合はあり、納期遅れの説明や別商品の提案で対応している」と話した。

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