いやぁ〜、すっかり別人。
ダイソンから新型のロボット掃除機「Dyson 360 Vis Nav」が発表されました。ダイソンがロボット掃除機を発売するのは実に4年ぶりですよ。おかえり!
でも、さすがに4年も離れていると、「え、お前だれだっけ?」ってなっちゃうじゃない。
実際、昔の面影が無いくらい変化していますし、今回の新モデルはコンセプトも違う気がするんです。4年間に積み重なったテクノロジーは、ロボット掃除機をどう変えたのか?
発表会のデモ機で、その進化をチェックしてきました。
まったく新しいD型のデザイン。もう面影がない
まずデザインからして全く違います。
もうどこがどうちがう?とか間違い探しレベルではなく、完全に別物。
それでも違いを挙げると、初代と2世代目モデルは円柱状だったのが、新モデルでは平べったくスリム化。9.9cmまでの隙間へと潜り込めるので、苦手だった家具の下へもアプローチできるようになりました。
本体は前方にブラシと吸引口を備えたD型のデザインとなり、ブラシ自体も新開発の「トリプルアクションブラシバー」。
スティック掃除機のフロア用ヘッドを取り付けたような感じですけど、ロボット掃除機用に新造されたもの。3種類の素材からなるブラシが、あらゆる床材からゴミを強力にかき出します。
旧モデルと比べるとブラシ自体が太くなり、幅も広がっていることから、効率や集塵力はかなりアップしていそうな雰囲気ですね!
ダストボックス(クリアビン)も取り出しやすく、ゴミ捨てが楽ちんになりました。
シュラウド(中のゴミを分離するアミアミ)には、スティック掃除機と同じく付着したゴミをこそぎ落とすラバー製のリングが付いているなど、スティック型掃除機のイズムが引き継がれています。
フィルターもワンプッシュで取り出せてお手入れが簡単。
旧モデルはクリアビンを取り外さないとフィルターにアクセスできなかったので、こちらもユーザー目線に立った変更ですねー。
苦手だった部屋の隅を克服!
毎分最大11万回転するモーターによって、ダイソンのロボット掃除機の中で歴代最高の吸引力。
まぁ「よく吸う」のはDysonなので改めて語らずとも。でも、その事実がどうでもよくなるくらい、珍しい機構が設けられています。
壁を検知すると変形します。
エッジノズルを自動で展開。端までピッタリとノズルを寄せてゴミをかき集めて吸引してくれるのです。
これまで、ダイソンのロボット掃除機には、サイドブラシなど横のゴミをかき集める機構がなく、壁際や家具の足回りなどはやや苦手。
…だったのですが、まさかブラシじゃなくてこう解決(集めて吸う)してくるとはねぇ。
ブラシでもいいじゃない? いやいや、ゴミやホコリを吹き飛ばさない分クリーンですよ。これはロマンではなく、空気質にコダワリのあるダイソンらしい理論的解決策なんです。
センサーが更に強化。部屋の汚れを可視化
センサー、アプリも格段に進化しています。
カメラ(マッピング)対応なので、部屋の間取りを覚えて賢く掃除。物体のカメラでの認識はありませんが、赤外線センサーなどを駆使して障害物を避けて走行します。
また、スティック掃除機にも採用されているゴミの粒子を検出するピエゾセンサーを搭載。
なんと、ヒートマップで部屋の汚れ具合を可視化できるんです。
部屋って綺麗に見えて意外と汚れているので、「掃除機かけてよかった!」の成果が実感できるのがいい!
まぁ、ボタン押すだけなんですけどね。それでも、結果が楽しく&嬉しくなりそうなロボットとか、そうそう無いんじゃないかな。
ちなみに、そのボタンもスティック掃除機の便利さを踏襲しています。
タッチパネル式ボタンとなり、モード設定や本体設定が変更できたり、掃除のスタート・ストップもこちらから。スマホアプリを使わなくてもある程度操れますし、エラーが出た場合も対処法が表示されるのも良きですね。
このように、「Dyson 360 Vis Nav」はこれまでのロボット掃除機をリニューアルしたというよりも、スティック型掃除機のテクノロジーでロボットを作った。みたいなモデルなんです。
勝手に動く魔法のほうきみたいなファンタジックさがある。
値段もパワフル、約19万円
ここまで高性能だとお値段も高いんでしょ?
となると思いますが、はい。高いです。直販サイトで18万9200円。
この値段で出してくるなら、正直ゴミの自動収集機能は欲しかったな…とか思うところもあります。
一方で、ダイソンのパワフルで徹底した吸引力で床掃除を任せられる。しかも、フロアの汚れ度すら可視化できるってのは、清潔な環境に気持ちよく住みたい僕らにとっては、コストを払う価値のある優位点であるのも事実だと思うんですよね。
まぁ、実生活の中で試してみないとなんとも…。なところもあると思うので、製品を借りられたら追ってレビューしたいですね。
お前の家、ヒートマップ真っ赤じゃねーか!
みたいなことになりそうで怖い(楽しみ)。
Source: Dyson