【約6万円】ソニーに続きキヤノンも「Vlogカメラ」に参戦。スマホのように“縦持ち”で撮る斬新スタイル!

GIZMODO

一眼というより、GoProっぽいVlogカメラ。

キヤノンがポケットサイズのVlogカメラ「PowerShot V10」を発表しました。Vlogカメラとは、Vlog(日常動画)を撮影するのに特化したビデオカメラで、自撮りしていても腕が疲れないように軽くて小さく、モニターがレンズ側にパタっと曲がるのが特徴。あとはマイクが普通の一眼カメラやスマホよりも高品質なものがついているものが多いですね。

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Image: キヤノン

こんな特徴があるカメラですが、今まではVlogカメラといえばソニーの「VLOGCAMシリーズ」の独壇場でした。ここにキヤノンが参戦です。キヤノンのVlogカメラの特徴をざっとまとめるとこんな感じです。


・斬新な“縦持ち”スタイル。本体を縦に持って16:9の映像を撮影します(縦動画を撮る場合は横に持つ)。

・とにかく軽量。約211gの重量は、iPhone 14 Proの206gに匹敵し、iPhone 14 Pro Maxよりも軽い

・1.0型センサーを搭載。これはソニーのVLOGCAM ZV-1と同じです。

・センサーの解像度は1310万画素で4K 30p、1080p 60pで撮影可能。

・価格は59,950円(税込、参考価格)。同じ1インチのソニー ZV-1が99,901円。

・発売は6月下旬。


さっそくキヤノンの発表会で触ってきました。

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まず持ってみた印象はとても軽くて小さい! 成人男性が持ったサイズ感はこんな感じです。

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iPhone 14 Proと比べるとこんな感じです。重さは一緒くらいですが、スマホに比べて縦がかなり小さいのでポケットの奥のほうにすぽっと入ります。

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モニターがこういう風にフラップして自撮りモードになります。ヒンジは一眼レフのバリアングルモニターよりも硬く、イメージ的にはSurfaceのキックスタンドの硬さが近いですね。

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録画ボタンは前側のど真ん中にあります。このデザイン、大胆ですが結構使いやすいんです。自撮りモードでは親指で押しやすく、外側を撮る場合は人差し指や中指で押しやすいようになっています。タッチパネルなどを触って録画を始めることもできます。

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ビデオ撮影時の画角は約19mm(35mm換算)とけっこう広角。iPhoneの最も広いレンズが大体13~14mm相当なので、iPhoneよりは若干狭いですが、自撮りをするには十分すぎる画角です。

ちなみにレンズ一体型のVlogカメラではソニーの「VLOGCAM ZV-1F」が20mmと最も広角だったので、僅差でPowerShot V10のほうが広角です。

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腕をピーんと伸ばさなくても2人くらいは余裕で入ります。

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腕をラフに上げて撮るとこんな感じの画角。今回触らせて頂いたのは試作機だったため正しい画質評価はできませんが、色味も自然でいい感じですね(フルHDで撮影した動画から1フレームを切り出し)。

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TikTokのような縦型動画を撮るには、本体を“横持ち”する必要があります。横持ちにすると、なんとなく一眼カメラを持って自撮りしているような感覚です。

しかし横持ちにした場合、三脚穴が底側にはないので固定するのは難易度が高そうです。縦型動画をメインに撮りたい人にはスマホで撮るのが良いと思いました。

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キヤノンのVlogカメラはここが新しいのですが、本体にスタンドも内蔵されていまして、このように本体だけで自立します。ただ極端に傾けられるわけではないので(公式では30°まで)、超あおりで撮りたい場合はミニ三脚などを使いましょう。ミニ三脚がセットになった「トライポッドグリップキット」も発売予定です。

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さらにスタンドはレンズ側にも曲がりまして…

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このように立てかけると、手元だけを写すこともできます(顔出しをしないVloggerにも配慮されています…!)。

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細かいところですが、触っていて良いなと思ったのが設定のいじりやすさ。背面中央のQ SETボタンを使って素早く記録サイズやフィルター、ズーム倍率、ホワイトバランスなどの設定を変更できます。

「何かの設定を変えたいときは、とりあえず中央のボタンを押せばよい」というのがとても楽で、沢山のボタンに翻弄された経験のある方にはとても使いやすいです。

PowerShot V10には美肌効果が5段階、カラーフィルターが14種類搭載しています(カラーフィルターの詳細はこちらから)。搭載しているレンズは単焦点レンズですが、1.5x/2.0x/3.0xのデジタルズームもできます。

ただしこれらの設定は撮影中には変えることができず、撮影をする前に変更する必要があります。

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カラーはシルバーとブラックの二色。

シルバーとはいえ、本体の大部分が黒いのと、“シルバー”の部分もAppleなら「スペースグレー」とネーミングしそうなくらい暗いシルバーなので、黒か、黒以外かみたいな感じでゆるく受けて止めておくといいかもしれません。

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ポケットから取り出して、モニターとスタンドを展開。サッと撮影できるので、Vlog撮影で気を遣うシーンNo.1の食事の場でも自然に撮影できると思いました。テーブルの上のスペースも取りませんし、なにより周りの人もザワッとしません(カメラを立てかけてご飯を食べていると「YouTuber…?」って周りで囁かれた経験があります)。

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今回は見た目やメカニックを中心とした体験記でしたが、総評としてPowerShot V10は「スマホの撮影体験の延長線にある易しいビデオカメラ」。これはソニーのVlogカメラとは考え方が全く違います。ソニーは、一眼カメラをみんなに使いやすくした「易しい一眼カメラ」ですからね。

本体の斬新なデザインやボタンの配置を見るに、プロフェッショナルのサブカメラとしての需要もありますが、メインはスマホネイティブのためのカメラなのかと思います。

そのほか今回詳しく見ることはできなかったものの、気になるポイントをまとめます。


・手ぶれ補正は電子式。歩いたり走ったりした場合どれくらい補正できるか?

・内蔵マイクにはノイズキャンセリング機能がデフォルトで入っている。試作機の段階でもかなりクリアで、スマホ内蔵マイクとは一線を画していた。

・ライブ配信機能について。スマホとBluetoothで接続して、本体のカメラからYouTubeLIVEとFacebookLIVEができる(2023年5月11日時点)。音質が良さげなので生放送用に使うのもいいかも?

・本体の側面についているUSB C端子から充電可能。さらにPCと繋げるとWebカメラとして使える「UVC/UAC」規格にも対応。映像も音もクリアなWebカメラになる。


そのほかの詳しいスペックはこちらからご覧ください。

Source: キヤノン「PowerShot V10」新製品発表会

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