関東を中心に29もの外食ブランドを展開する「がってん寿司」(運営元RDCグループ)。1986年の創業以来、地道ながら順調に店舗を拡大している、回転寿司第5の勢力といっても過言ではないだろう。
「がってん」名義6ブランドのうちの1つ、「磯のがってん寿司」にはヨソにはない魅力的なサイドメニューが存在する。それが自分で焼く「浜焼き」だ。自分で焼く貝やカニは激ウマ! 酒飲みなら、これをツマミにビールやハイボール・日本酒を飲んだら最高なんじゃないのかい?
・自分で焼く「浜焼き」
磯のがってんは埼玉に4店舗。千葉に3店舗。東京・愛知・大阪・兵庫にそれぞれ1店舗ずつ展開している。東京のお店は東武東上線の東武練馬駅にくっついている。まるでお店が駅の南口みたいに見えるな。
店構えや店内の雰囲気は、以前紹介したハイブランドの「匠 がってん寿司」と変わらない。メニュー構成も大部分がほぼ同じ。ちなみにGW中(4/28~5/7)は特別メニューの提供を行っている。
寿司よりも今回私(佐藤)がこのお店を訪ねた理由は、「浜焼き」を頼むためだ。「磯の」と冠する理由はコレ。自分で焼く卓上の浜焼き、これがこのブランドの最大の魅力だ。
網焼きのほかにも、あさりバターやあわびバター、コーンバターも卓上でいけるらしい。あわびバターとかウマそうやなあ。
が! 今回は網焼きオンリーで行こう。ホタテバター(税込330円)とかに甲羅焼き(税込440円)を頼んでみた。注文すると、固形燃料の入った七輪と食材が登場。わ~! なんかコレがテーブルの上になるだけで、ガゼン気分が盛り上がる!
小さなお子さん連れの家族はテーブルに七輪があるのを危ないと感じるだろう。でも安心してほしい、そんな方のために厨房で作ってもらうことも可能だ。注文時にタッチパネルで自分で焼くかどうかを選べるようになっている。
かにの甲羅にはほぐし身とミソがたっぷり! 早く美味しそうなニオイがしてきましたぞ!!
ホタテはバターが溶けてウマそうな汁で満たされちょる! 汁がこぼれそう。もったいない、こぼしたらもったいない! 殻の向きを変えたら安定した。セーフ!
浜焼きに夢中になっている間に生キングサーモン(税込385円)とすじこ(税込385円)が来た。あ! そうだ、ここは寿司屋だった! 焼き物に気を取られて寿司屋だったことを忘れていたよ。
ランチ時は無料おかわり自由のみそ汁付き。いろいろ揃ってきたら、なんだかテーブルの上が賑やかになったな。まるで1人宴会を開いているようだ。
さあ、もう焼き具合はイイかな? まずはカニからいってみよう! 身とミソをよく混ぜて、スプーンでひとすくい。そのまま口に放り込むと、うめえ……。これひと口で熱燗1本いけるんじゃないか? って思うほど、身体に染み入るウマさだ。
この中にシャリを1玉放り込んで雑炊にしたい、その衝動がフツフツと沸いてくる。だが、さすがにそれはお店に迷惑をかけるだろう。できれば自分で仕上げるかに雑炊をメニュー化して欲しい。
続いてホタテバター。ブリップリに焼き上がってやがる。
歯ごたえバツグン! 噛むごとにウメエ汁が中からジワジワ出てくるよ。普段は一切お酒を飲まないんだけど、カニとホタテが酒を誘っている。呑兵衛はこの誘惑に耐えられないんだろうなあ。
・独特なメニュー
このほかにも面白いメニューがいくつかあった。たとえば、この黒糖いなり(税込165円)。1貫で165円かと思ったら、デカいお揚げにシャリが2貫分入っていた。おそらくこれは埼玉県熊谷市の「妻沼聖天山」の地域に伝わる、長いいなり寿司がモチーフになっていると思われる。
それからヨソのチェーンではあまり見かけない、アボカド天ぷら握り(税込165円)も興味深かった。
アボカドは加熱すると甘くなるので、抹茶塩とかがついているとさらに美味しいかもね。
大手回転寿司チェーンはお店が増えすぎて飽和状態にある。どこもそれほど味に違いがなくなっているなかで、がってん寿司のアプローチは面白い。決して派手さはないけどメニューにひと工夫あって、意外な味の発見が面白い。この調子でゆっくりでいいから店舗を拡大してほしい。
とにかく呑兵衛に浜焼きはオススメだぞ!
・今回訪問した店舗の情報
店名 磯のがってん寿司 東武練馬店
住所 東京都板橋区徳丸2-2-14
時間 11:00~21:00 金土祝前11:00~21:30