ヤフー株式会社(Yahoo! JAPAN)は4月17日、トレジャーデータ株式会社と連携し、データクリーンルーム「Yahoo! Data Xross(ヤフー・データ・クロス)」を提供開始したと発表した。Yahoo! JAPANが保有するオーディエンスデータと、広告主企業が保有するデータの連携分析がセキュアかつシームレスに実現するとしている。
トレジャーデータが提供している顧客データ活用サービス「Treasure Data CDP」内に格納されたデジタル広告やメール配信、アプリプッシュ通知の履歴など、企業が保有する顧客データを、プライバシー保護を最重視した安全な環境で取り扱い、Yahoo! JAPANが保有する購買意向や興味関心などのデータを用いて分析できる。
Yahoo! Data Xrossでは、Cookieベースではなく顧客IDをベースとして得られる統計的な顧客インサイトの抽出や広告効果の計測が可能。分析結果は統計データとして扱われるため、個人を特定することなく閲覧できるとしている。
さらに、時期は未定ではあるが、LINEなどZホールディングスグループ企業の保有するデータとの連携も、将来的な構想として検討しているという。
昨今、サードパーティーCookieの規制、改正個人情報保護法の施行、iOS 14.5の測定環境の変化により、ウェブマーケティングのあり方が変わってきている。しかし、企業は部署ごとに別々に保有しているデータを統合・分析・活用することでエンドユーザーとのつながりを強化する体制が求められているとし、Yahoo! Data Xrossを提供するに至った。